暁 〜小説投稿サイト〜
箱庭に流れる旋律
あら?笛吹き襲来よ?
歌い手、依頼を受ける
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マンドラ”印』」

 まあ、こんな感じのことはよくあったし、特に断る理由もなかったので、

「この依頼受諾したいんだけど・・・いいですか?」
「もちろんだとも。まあ、念のためにジンにも聞いておいたほうがよいだろう」
「じゃあ、今から聞いてきます。いつごろ向こうに向かえば?」
「今日だ。スタッフとの打ち合わせもあるから、早めにして欲しいと言っておった」
「じゃあ、必要なものをもって、手伝い・・・リリちゃんかな?といっしょに来ますね」



♪♪♪



「というわけなんだけど、いいかな、ジン君?」
「もちろんです。それに、“音楽シリーズ”への依頼、という形なら報酬もかなりの額になるでしょうし、コミュニティとしても大助かりですから」

 ジン君に今回の依頼について話したところ、あっさりと許可をもらえた。
 今、問題児達は“ギフトゲーム”に参加しているので、聞かれる心配もない。

「ありがとう。それと、一人手伝いを連れて行ってもいいらしいから、リリちゃんを連れて行きたいんだけど」
「構いませんよ。僕としては、十六夜さんたちに行くことがバレなければ、問題はありませんから」
「結構お金かかるみたいだしね・・・じゃあ、今からリリちゃんに頼みに行ってくるよ」

 持ち物については、ほとんど倉庫の中にいれてあるので今すぐにでもいける。
 リリちゃんしだいだな。

「あ、それならわざわざ行かなくても大丈夫ですよ。さっき会った時に、奏さんと僕に味見して欲しいものがあるといっていたので、たぶんそろそろ・・・」
「ジンくーん!入ってもいい?」

 噂をすれば何とやら、リリちゃんが扉をノックしながらそういってきた。

「ちょうどよかった。リリに話があったんだ」
「私に話?」

 リリちゃんは首をかしげながらそう聞き返した。
 子供って、見てるだけで癒されるよね〜。

「うん。でも、その前に味見をしたほうがいいかな?」
「うん、お願い!奏さんもいいですか?」
「もちろん。いいにおいもするし、すごく食べたい」

 そう、リリちゃんが入ってきてからというもの、持ってきていたお皿からすごくいいにおいが漂っているのだ。
 この辛そうな匂い・・・マーボーかな?

「奏さんが辛いものが好きだといっていたので作ってみたんです!」

 リリちゃん、いい子過ぎるだろ・・・

「じゃあ、いただきます」

 差し出されたお皿から一口分すくって食べる。
 口に辛さが広がっていく。うん、美味しい。

「すごい勢いで食べていきますね・・・美味しいですか?」
「もちろん!」
「うん、美味しいよ。ただ、子供達にはちょっと辛すぎないかな?」

 ジン君は自分も辛いのか、水を飲みながらそういう。


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