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蘇生してチート手に入れたのに執事になりました
もしもタイプの女性が目の前で誘拐されたら
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持った超人・・・つまり俺の登場に平静を保っている人物がいた。
「おい!そこのお前!お前の目的はこいつだろう。だったら今すぐ抵抗はやめろ。さもなくば・・・撃つぞ!」
運転手の男性だった。俺が二人の男を倒している間に、車から外に出て先程の女性の首を腕で締めながらなんと女性の頭に拳銃を突きつけている。
ちょうど車を挟んで運転手と相対しているような形だった。女性の頬には涙が流れており、首を絞められ、声も出せなくなっている。
さすがに拳銃の登場には俺も驚いた。テレビで見たことはあっても、生は初だ。さすがにビビる。
「わ、わかった。俺は抵抗をやめるよ。だから銃は撃たないでくれ、ていうか撃つな!ここは日本だぞ!」
慌てながら両手を挙げて降伏のポーズ。すると男は自信満々の顔で、
「大丈夫だ。消音器がついている。」
・・・・・・。いや、そういう問題じゃなくてですね。
「とにかく、そのままにしていろ。少しでも怪しい動きを見せたら撃つぞ。」
そう言って男は車体をジリジリと周りながら俺との距離を詰めてくる。しかし、なんでこの女性こんな銃を持っている奴に狙われているんだろう。もしかして俺はかなりヤバイものに首を突っ込んでしまったのではないか。今更のように後悔が押し寄せてくるが、もう遅い。
遂に男と俺との距離は数メートルとなった。勿論俺は先程の降伏ポーズのままだ。
そして、男は無言で女性に向けていたはずの拳銃を俺に向け・・・
非情にも引き金を引いた。
銃声はせず、弾丸だけが、俺に飛んでくる。一メートル、二メートル、そして・・・、
「おわっツ!」
俺は飛んできた弾丸を中指と人差し指で摘んでいた。
「んな!?」
男と女性の驚愕の顔。自分でもビックリだ。気がついたら反射でやっていたのだ。しかし、そんなことを考えている暇はない。相手も相手で、すでに引き金を引こうとしている。もう一回同じことが出来るか分からんし、俺は相手が引き金を引くよりも早く、男の持つ拳銃の銃口目がけて思い切り弾丸を投げた。弾丸は銃口に吸い込まれるように入っていき、ちょうど発射されようとしていた二発目の弾丸と銃の内部で激突し、銃が暴発。
「うわっ!」
男もたまらず銃を放す。と、同時に女性の首を掴んでいた腕が緩み・・・その瞬間を俺は見逃さず、素早く男との距離をつめ、思い切り顔面に拳を叩き込んだ。
「おらぁ!」
男は吹き飛んで道路の脇にあった田んぼに思い切りダイブ。着地箇所が着地箇所なだけに大怪我はしていないだろう。
俺は辺りを見回す。止まっているベンツに、その側に倒れている二人の男。暴発したせいで銃口が幾つにも裂けている拳銃。そして・・・
・・・・・怯えたように俺を見る女性。
もしかして俺は怖がられているのだろうか。自分のやったことを思い返してみよう。
車を両手で掴んで止める→
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