暁 〜小説投稿サイト〜
蘇生してチート手に入れたのに執事になりました
もしもタイプの女性が目の前で誘拐されたら
[2/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
か、しかし異様な美人だった。モデルも顔負け・・・ぐらいのレベルの。
そしてそんな整った顔に彼女が浮かべた驚愕の顔。これから彼女はどうなるのだろうか・・・。おそらくいい目には合わないだろう。今更、警察に俺が連絡したところで証拠もないし、相手にもされまい。相手にされたところで、もう手遅れだ。ベンツは俺の視界からすらももう消えてしまっている。
そんなことを考えている内にふと宏助は自分が走っていることに気づいた。なんだ、もしかして俺は彼女を助けようとしているのか?そんな、まだ誘拐されたと決まってもいない彼女を?
しかし、宏助は胸の中にひとつの決意があるのに気づいていた。そう彼女は、彼女は、
俺の長髪で、巨乳で、美人で、知的そうな、という俺のタイプをことごとく満たしていた。
そんな女性が目の前で、誘拐されて、で、俺がそれをもし助けられたら?当然助けようとするでしょう。
自分の行動に感じる必然性と疑問という矛盾を背負い、俺は走る。人気がない分、良かった。
夜中に時速八十キロ強で道路を走っている人間などを目撃した人物がいたら、きっと俺はこの町の都市伝説になってしまうだろう。
「恐怖!真夜中の爆走男」みたいな・・・・。

  ベンツは郊外を走っていた。まったく人気はない。それもそうだ、この辺りは彼らが選んだアジトの近辺だ。近くには山や数百メートル間隔で立つ築余裕で五十年越えのような廃屋のみ。その廃屋のひとつが、彼らのアジトだ。都市の郊外ともなると、こんな田舎みたいな風景になるのかと、運転手の男性は少し驚きをおぼえつつここに訪れたのだった。もう少しで目的地だ。誰にも気づかれなかったし、問題ない。もう少しで任務成功だ。
そうやって運転手の男は自分を励ましつつ舗装されていない道路と呼べない道路を走る。そして・・・・
ベンツがあたかも急ブレーキをかけたかのように急停車した。

 「よいしょ。」
とりあえず走っていた車は止まった。できるかな、と多少の不安を感じつつ思い切り車体を両手で掴んでみたが、普通に止まった。たいして車両も速度を出していなかったらしい。ほっ、と安堵の息を漏らしつつ、車両の反応を待っていると・・・
後ろに誰かいる!という声とともに助手席と、後部座席からそれぞれ先程のいかつい男たちが出てきた。見るからにやばそうだが・・・・・
「とりゃ!」
「・・・・・・!」
無言のまま後部座席から出てきた男が卒倒。一応手加減はしたつもりだが・・・。顔に苦悶の表情が浮かんでいる。骨は折れてないと思う、多分。
助手席から出てきた男が自分の仲間の卒倒に驚いている隙にそしつにも腹に拳を・・・手加減しつつ・・・叩き込む。その男もさっきの男同様無言で卒倒した。意識を失っただけだし、しばらくしたらまた動き出すだろう。
しかし、そんな中、冷静に、恐ろしい力を
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ