第四十五話 仲間
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た。
この敗北は、決まっていた。
――――――――――――しかし、彼女の人生は無駄ではなかった――――――――――――――
「はるかちゃん!」
聞こえる。
「はるか、しっかりして!」
「ほら、しっかりおし! あんたには言いたいことがたくさんあるんだから」
「てめえ、勝手にくたばってんじゃねえぞ!」
なのはの、フェイトの、アルフの、刃の、声が聞こえる。
「すまない、術式の作成に手間取った、ほらフェレットモドキ」
「誰がフェレットモドキだ! 誰が! ってそんな場合じゃないね、今治療するよ」
「私も手伝う!」
緑と黄色の暖かい光が、遼を包む。
そして、三人をかばうように佇む人影が三人。
「よくも遼を、この罪は万死に値します!」
「こ、殺しちゃうのダメだよ! あの中にははやてちゃんがいるんでしょ! せめて半殺しくらいなら――」
「少しは落ち着きなさい二人共、……それにすずか、あなたは初陣なのだから十分に気をつけることね」
「は、はい、気をつけます……」
(ああ、そうだったんだ……)
遼はようやく気がつく。
なぜクリムが悲しんだのか、どうしてなのはが泣いたのかを、やっと理解した。
(私って、意外と愛されてたんだなあ……)
彼女の目に映るすべてが暖かい。
一人だとできないと思っていたことが、彼女たちとなら何でもできる気がする。
(それに気がつかないなんて……、私ってほんとバカ、だなぁ……)
遼のひとみから涙がこぼれ落ちる。
しかし悲哀はなく、彼女の心は喜びに満ちていた。
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