プロローグ〜昔話2〜
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ガチャッ
「ただいまー。」
…シーン
「あれ?いないのか?いや、でも車あったし…」
俺はそう言いながら冷と一緒にリビングのドアを開けた。
…おもえば、良く正気でいられたと思う。なにせ、そこには朝まで元気だった両親の死体があったのだから。
「え?あ、うわあああぁぁぁぁ!!?」
錯乱する冷。対して俺は冷静にどうしてこうなったか考えていた。
(誰だ?誰がやった?朝に俺は友人の冷と他の二人と一緒に家を出た。それまでは二人とも生きていた。家を出たのは7時40分だったから…その後にこうなったのか)
俺は冷に言った。
「冷、救急車と警察を。まあ、救急車は意味ないと思うが…」
「あ、あぁ…分かった。にしても圭祐、やけに冷静だな?」
「慌てていても意味がない。そんな時間があるならどうしてこうなったか考えるべきだ。とにかく、警察を。近くの物には出来るだけ触れるなよ。」
そういって俺は警察を呼ばせた。冷は始めて見る死体にグロッキーになっている。
「冷、吐きそうならトイレ貸してやる。ちょっと休んどけ」
「おう…すまん」
そう言って俺は冷をトイレに行かせた。行かせた、というのは、冷を休ませるためと、もう一つ理由がある。
「さて…どうしてこうなっているのか…詳しく「見せて」もらうぞ」
そう言うと、俺の目が赤くなる。そう、俺には子どもの時から変わった力があった。東方風にいうと、「すべてを見て、見破る程度の能力」だ。
厨二病かよwwwと笑う人も居るだろう。しかし、これは紛れもない事実だ。人の考えている事も分かるし、体調不良の原因も分かる。極めつけは、所謂幽霊などが見えることだ。トイレの花子さんが我が家にいた時はびびったものだ。
やっぱり、霊力とかに憧れていた(今でも憧れている)俺はこの力を乱用して、霊力を増やせないかと頑張った。結果は大成功。寝る前に力を使いまくっていると、身体の中に見たことがないオーラのような物が現れた。力を使うたびに減るので霊力で間違いないはずだ。そのまま、霊力量を増やした結果、未来視と過去視が出来るようになった。この能力は霊力の消費が多い代わりに扱いやすく、副作用もない。まあ、未来視は誰かが介入することでたまに違った未来になるが。
今回は、その過去視を使って何があったのか見ようと言う試みだ。
「どれどれ…幽霊が居るなら妖怪もいるってか?身体に大きな切り傷がある。どう見ても一回で付けられた物だ…それ以外に傷はないからこれが致命傷決定。こんな傷付けられるの妖怪くらいだろ」
そう言って過去を見ると思ったとおり、狐の妖怪が両親を殺す場面を見ることが出来た。
(H尾…いや、九尾の狐か…頭に特徴的な帽子…顔はどんなだ?)
そう言って俺は九尾の狐がこちらを向くのをまった。数秒後狐の顔を見た時、俺は戦慄した。
(ばかな!?八雲藍だと
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