第四話
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「だからって……」
「無駄な抵抗はやめろ! 全員手を上げて投降するように!」
「するとでも思ってるんですか?」
俊司はそういいながら革命軍の前に立つと、そっと銃を構えた。
俊司が亡霊として生きていることをしらない革命軍は、銃口を向けられた瞬間ざわついていた。だが、すぐに平常心を取り戻すと、なぜか不自然な笑みを浮かべていた。
「いいのか、後悔しても知らんぞ?」
「それはこっちの台詞ですね」
「……交戦開始」
隊長らしき兵士がそう呟くと、なぜか兵士たちがドアの前から離れ始める。
その後、兵士達の後ろから現れたのは、右手に制御棒をつけた妖怪が俊司達を狙っていた。
そのころ地霊殿の外では、見張りの兵士達が徐々にあわただしくなっていた。
「動き始めましたね」
「どうするんですか?」
「俊司君の言っていたとおりにするまでです。ですが、先に伝えておかないといけないことがあります」
「伝えておかないこと?」
「はい」
そういうと、映姫は出発前の話を始めた。
出発直前
「全員の能力を無効化するわけではない……ですか」
「可能性の話ですけどね」
出発前、俊司は映姫に能力を受け付けない兵士のことについて話をしていた。
「ですが、なぜそう思ったのですか?」
「その兵士と対峙したのはパルスィさんとこいしさん。二人とも、能力は『相手に直接影響を与える』能力ですよね」
「確かにそうですが……」
「なら、『間接的に影響を与える』能力・『まったく影響を与えない能力』ならどうなんだろうかと思いまして」
「なるほど……その可能性はないこともないですね」
「はい。なのでそちら側に出てきたら、対処は映姫さんと幽香さんでお願いします」
「そちら側に出た場合は?」
「俺と萃香さんで対処します」
「わかりました」
「ということがありまして」
「なるほど、確かにその可能性はないこともないかも」
俊司は能力を無効化するのではなく、自分に影響を与えないようにするのではないかと映姫に話していた。それならパルスィとこいしの能力が効かないのも説明がつく。
そのためか、突撃のチームと待機のチームには、それぞれ相手に影響を与えない能力を持つ人を均等に分けていた。映姫にそれを伝えていたのは、もしものことを考えてだ。
「しかし、それ以外の人はどうするんだい?」
「周りの兵士を寄せ付けないようにしてほしいとのことです」
「なるほどね。じゃあいきましょうか」
一通り伝え終えると、映姫は軽く指示を与え、二手に
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