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…これしか広さを例えられる表現がなかったんです。

「じゃあ、部屋割りを決めるか?」

エイジが部屋割りを決めようとすると

「俺、ぜってーノアと一緒になりたくねえ。」

と、カーネロスがいきなりぼやいた。

「なんでだ?」

エイジが尋ねた。

「聞けば分かるさ、ノアに。」

カーネロスは先に部屋へと入っていった。
ノアはカーネロスを除いた三人に説明した。





「ハハハハ!そういうことなのか!」

「はい。私としてはそんなに意をこめて言った覚えは無かったんですが…。」

ノアが言うには、昔カーネロスと一緒に訓練所の強化合宿に参加し部屋が一緒だったことがあり
その際寝相が悪く、カーネロスに寝ながら抱きついたという。
カーネロスは当時

「いくら幼馴染でも礼儀ってもんがあるだろう!」

と言っていたが、ノアはそれまで勘違いをしていたらしく

「え?カーネロスって私のこと好きなんじゃないの?」

と、口が滑ってしまったらしい。
カーネロスは顔を真っ赤にして出て行き、教官に頼み込んで部屋を変えてもらったらしい。
要するに…、

「典型的な照れ屋なのよ、カーネロスは。」

「ははは…、ははぁははは…、はぁ。」

ダイラスは引きつった笑いの後大きくため息を漏らした。

「早く部屋割ろうぜー。」

そして急激に疲れきった顔で座り込んだ。

「じゃ、じゃあ俺とダイラスとカーネロスでこの部屋。
 ノアとマトレガで向かいの部屋
 で、どうだ?

するとノアが反論

「嫌よ!二人って結構静かで面白くないのよ?…ねえダイラス、こっちこない?」

「えぇ?いや、まぁ…マトレガさんの意見も聞かないと…。」

マトレガは首を縦にも横にも振らなかった。

「じゃあ、エイジさん…。」

「ああ。じゃあそういうことで。」

ダイラスは半ばノアに引っ張られるように部屋へ入っていった。

「ダイラス…、無事に起きて来いよ。」

エイジが心もとない言葉を最後に部屋へ入った。
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