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「気づいたな。目覚めさせられた、そう言う可能性もあるわな。出来るかどうかは知らんがね」

 じゃあその人達は私達のように自然に目覚めたペルソナ使いじゃないのかな?

「後、俺が気付いたことと言えば……あれだな、変わり種のペルソナが居たってことだ」
「変わり種?」
「そう。俺のペルソナも、タカヤとジンのペルソナも戦闘特化と言って良いタイプだった」

 大怪我を負うような戦いでよくもまあ、色々と観察出来るものだ。
 今更ながらに感心してしまう。

「が、一人だけちょっと違うのが居た。戦いを始める前のことなんだがな?
"タカヤ、アイツもペルソナ使いよ"って言いやがった。
その後の状況から察するにタカヤとジンはそれに気づいていなかったようだ。
となると、奴には……探知? みたいな能力があるのかもしれない。
いや、あるいは天然ものじゃない劣ったペルソナ使いだからタカヤ達は気付けなかった?
だとすればチドリは天然もの、あるいは人工の中でも優れている。けど、その可能性よりゃ探知って線のがありそうだけどな」

 すらすらと推測を述べる裏瀬くん、桐条先輩に視線を向けると何やら難しい顔で考え込んでいるみたい。

「……情報提供、感謝する」
「どーいたしまして」

 新しい煙草を取り出して火を付けてるけど……ホントにお構いなしだね。
 桐条先輩が居る前で堂々と喫煙するなんて、今更ながらに驚きだよ。

「改めて君に要請しよう、私達に力を貸してくれないだろうか?」

 好きな人と一緒に居たいと言う気持ちもあるけど、それを抜きにしても桐条先輩の提案には賛成だ。
 少なくとも三対一での戦いを繰り広げ、有益な情報をさらった上で生き延びる。
 尚且つ、頭の回転も早い。
 多分、色んなことをよーく観察しているからだろう。
 そんなな裏瀬くんがS.E.E.S.に加わってくれるならば非常に心強い。

「特別課外活動部、ねえ……なあ会長さん」
「何だ?」
「関係ない話だが――――俺達、前もこんなやり取りをしなかったか?」
「前も何も……私と君は初対面のはずだが……」

 困惑を隠せない桐条先輩、けど――

「公子ちゃんはどう思う? 何時かどこかで、こんな話をした覚えはないかな?」

 感情を読ませない瞳が私を見つめている。
 彼の言葉は、ともすれば妄想にも取れるようなことなのに、

「わ、分からない」

 既知感と呼ぶべきものを一瞬感じたのは何故だろう?

「そっか。まあ、忘れてくれ。ちょっと酔ってたんでね。それで……ああ、協力だっけか?」
「あ、ああ」
「見ての通り今の俺はこんなもんでね。一応ペルソナは出せるが」

 その言葉と同時に室内を突風が発生する。
 風が収まると裏瀬くんの背後
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