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てか。質問はOK?」
説明を聞き終えた裏瀬くんは特に驚いた様子もなく――がっかりしている?
ちょっと私にはよく分からない。
「ああ、答えられることなら答えよう」
「タカヤ、ジン、チドリ――そんな名前の連中はおたくらの仲間か?」
「? いや、そんな人間は居ないが……どう言うことだ?」
「だろうとは思った。やっぱりアイツらは別の枠組みか。会長様が居る組織があんなことするわけないだろうし」
質問と言うよりは確認のようなものだったのだろう。
裏瀬くんは一人で納得して頷いている。
「すまない、説明してもらえないだろうか?」
確かに裏瀬くんの言葉は聞き流せるものじゃなかった。
その、タカヤ? とか言う人達が私達の仲間かどうかを確認したと言うことは……
その人達もペルソナ使いと言うことになるのだから。
「御察しの通り連中もペルソナ使いだよ。
俺はそいつらと殺り合った時に影時間やらペルソナって名称を知ったんだ。
この腕と腹も連中にやられたもんでね。いやまあ、火傷に関しては傷口を焼いた時のだからちょっと違うかな?」
…………殺り、合った?
身体にある痛ましい傷もその時につけられたもの?
「まあ何で殺り合ったかについてはプライベートなことだから答える気はないがね」
「……その者達は一体何者なんだ?」
「さあ? 分からないから、一応聞いてみたのさ。ああでも一つだけ」
「何かあるのか?」
「連中妙なこと言ってたな。やってる最中は余裕なかったから聞き流したが、確かそう……」
桐条先輩も、真田先輩も、真剣な面持ちで裏背くんの言葉に耳を傾けている。
それは私も同じだけど……でも、私の胸の中は黒い感情が渦巻いていた。
彼に怪我をさせた人間が居る、そう考えただけで……モヤモヤするのだ。
「――――流石は自ら目覚めたペルソナ使い、と」
自ら目覚めた? ちょっと意味が分かんない。
「すまん、それが何だって言うんだ?」
真田先輩が疑問を呈する、それは私も同じなのでじーっと目で問いかけてみる。
「会長様は気付いたみたいだぜ? 俺だって思い返してすぐに――いや、俺の場合は妙な先入観がないからか」
「裏瀬、詳しい話を聞かせてくれないか?」
桐条先輩の顔が険しくなっている、ちょっと怖い。
「詳しくも何もそれだけだよ。俺はそっから想像しただけで、アンタの方が詳しいんじゃねえの?」
「あの! 私も分かんないから置いてけぼりにしないで!」
質問するのは恥ずかしいことではない、だからちゃんと聞く!
「いや何、言葉面を素直に受け止めりゃ良いのさ。自ら目覚めたと奴は言った。ならば逆も然りだろう?」
逆? 逆って――――
「あ……」
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