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え?」
「全然行ってねえ我が校の生徒会長様に、ボクシング部のヒーロー様まで――豪華な面子って言うべきかな?」
あ、そっか。
桐条先輩も真田先輩も有名だし、裏瀬くんが知っていても不思議じゃないよね。
「知っているようだが一応自己紹介をしておこう。私は桐条美鶴、今日は君に話があって来たのだが……」
「が?」
「未成年の喫煙は感心しないな」
顔を顰めて苦言を呈する桐条先輩だが注意された当人はどこ吹く風だ。
「ハハ、そいつは悪かった。あれかい、停学かな? つってもどの道辞めるつもりだったからどうでも良いがね」
「え!? ど、どどどう言うこと!?」
辞めるって退学するってことだよね? でも、何でそんな……
「元々新学期入ったら退学届出すつもりだったのさ。まあ、ゴタゴタしてて出せなかったが」
「な、何で辞める気なの?」
私の問い掛けに裏瀬くんの顔が真剣なそれへと変わる。
「俺の求めてるもんがそこにはないって分かってるからな。居る必要がないのさ」
そしてすぐに薄ら笑いに戻った。
裏瀬くんが求めるものって何なんだろう?
「俺のことはいいんだよ。それより、俺に用事って何なのか教えてくれんかい?」
「あ、ああ。すまない。実は君にお願いがあって来たんだ」
「お願い?」
「君は一日が二十四時間ではないことを知っているな?」
「あー……はいはい。影時間とペルソナ関係の話か」
「知っているのか!?」
少なくとも初めて会った時、彼は影時間とペルソナの名前は知らなかったはずだ。
よく分からないものとして捉えていたのは間違いない。
けど、今の裏瀬くんはそれらを知っている。
忙しかったって言うのは……そう言うことなのかな?
「名前とちょっとした知識はね。まあ、偏りがある知識だろうから……おたくらよりは詳しくないだろうけど」
偏りがあるってどう言うこと?
どうにも裏瀬くんは謎めいている。
秘密がある女はイイ女とか言うけど、男の子もそうなのかな。
「俺が知ってるのは名前と、一日と一日の間に影時間ってものがあって、
そこで殺された人間は影時間が解除されれば事故として処理されるってことぐらいだ。
ついでに言うならペルソナに至っては名前ぐらいしか知らねえ。使えはするが、詳しくはさっぱりだ」
え……影時間で殺された人間はって……
ふと真田先輩に視線をやれば青い顔をしていた。
「それで、おたくらは結局何者なのかな?」
「……私達は特別課外活動部と言う組織に属している」
聞きたいことは多々あるのだろうが、それらを飲み込んで桐条先輩は説明を始める。
内容は私や順平にしたものとまったく同じものだ。
「成るほど、それで俺の勧誘にっ
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