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ないが、素直にそう思えるし、実際に正しいとの確信がある。
「そうか。ならば問題はない」
ふと、疑問に思ったのだが桐条先輩はどうしてS.E.E.S.に居るのだろう?
「俺からも質問だ。お前と出会った日に裏背はペルソナを召喚して、一撃でシャドウを葬ったんだったな?」
「は、はい。雑魚シャドウだったけど……」
「それでも一撃でと言うのは中々難しいだろう。ふふ、楽しみだな」
真田先輩の場合は凄く単純だ。
強くなりたいからなのだろう、どうして強くなりたいかは知らないが。
「っと、着きましたね」
夜道を駄弁りながら歩いているとすぐだった。
クラブに入るのなんて初体験だからドキドキしていたが、先輩方は躊躇いなく扉を開けてしまう。
…………うん、別に良いんだけどさ。
「ん、赤目の女の子?」
煌びやかな音と照明に満ちたホールは居るだけで酔ってしまいそうになる。
面食らっている私の前にバーテンさんが近づいて来て、ガン見されてしまう……え、何?
「えっとさ、君って有里さんって子?」
「は、はい……そうですが……」
「裏瀬さんが奥で待ってるよ。ほら、そこの通路抜けてって一番突き当りにある部屋だから」
と言うか裏瀬くん、私のこと赤目の女の子って言ってたんだ……
いやまあ、確かに私の目は赤いけどさ。
「ありがとうございます」
礼を言って歩き出そうとするが、
「ちょ、おたくらは駄目だって! 通して良いって言ってたの有里さんだけだし」
先輩二人が止められてしまう。
「何? 私達は彼女の同行者だぞ」
純粋に疑問なだけだろうが、威圧しているように見えるのはどうしてだろう?
やっぱり女王様! って感じだからかな。
「いや、そう言われてもねえ……OKOK、ちょっと待ってて。聞いて来るからさ」
バーテンさんは桐条先輩の雰囲気に圧倒されたのか、そそくさと通路の奥に消えて行く。
「あー、そっちのツレの方々もOKだってさ」
少しして戻って来たバーテンさんが許可を出してくれた。
私達は軽く礼を言って奥へと進む。
「――――よう、直接会うのは一月ぶりくらいかい?」
一番奥の扉を開けると上半身裸の裏瀬くんがソファーに腰掛け煙草を吹かしていた。
「え……そ、それ……」
久しぶりに会えた喜びは一瞬で消えた。
布で吊られているギプスが着けられた右腕、左わき腹の酷い火傷の痕。
「ああこれ? 十日くらい前にちょっとやんちゃしてね。その代償さ」
ケラケラと笑っているその姿は初めて会った時と同じ軽さを滲ませていた。
「それより、公子ちゃん。俺も聞きたいんだけど、その御連れさんとはどう言う関係?」
「
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