六話 「波の国」
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なもんだけ頼んだ。今日中に届くはずだ。登録とか色々も済ましといたから、まあ、特に問題はないな」
なんとも手の早い事で。正直見直した。
手続きとかのことは未来必要になるし、後で調べておくか。
歩きながら、白が聞く。
「イオリさん、それはどの辺りなんでしょうか」
「町の外れだ。中心街から見たら、北西の辺りだな。南よりは北の方が仕事がしやすいから有り難い。それと、前から結構時間が経ってるそうだから、ついたらまず掃除するぞお前ら」
「分かりました」
「……はーい」
まず掃除と聞き、仕方がないかと返事を返す。その点白は素直だなホント。
そう思っていると、何かの音が耳に届いた。
???キン、ガキンガキン
小さく響く金属音に何かと辺りを見渡し???足が止まった。
「あ、どうした?」
「どうしましたイツキさん?」
何か声が聞こえた気がする。
だが、視線が動かない。
「ん〜……あれはベーゴマか。懐かしいもん売ってんな」
「僕ぐらいの子が多いですけど、どんな物なんですか?」
「金属でできたコマだよ。細い紐捲いて回すんだ。ジジイから教えられたな昔。で、どうしたんだ欲しいのかガキ」
「いえ……」
???ちっちのち!
聞こえてきた声に止まっていた足を動かす。
「済みません、行きましょう」
「良いのか? あれくらい買ってやろうか」
「いえ、別に興味はありませんので。音が気になっただけです」
気になっただけ。別段興味など持っているはずがない。
「……そうか。じゃ、さっさと行くぞ」
「はい」
後ろから高く、それでいて鈍い音が響き続けていた。
着いた場所は街の外れから少しの場所。辺りにも人家らしき家がポツポツとあるがそれほどに多くはない。
実際に歩いた時間からして、町から遠くもなく近くもない、といった位の距離だろう。
もっとも、子供の足だから微妙だが。
(あの橋大工の爺さん……名前忘れてたけど、あの家に立地とか似てるな。多分。恐らく、きっと)
自信はないが何か見たことがある様な家の様子だ。二階もあるようだ。
辺りは水辺で、大きく取られた木材の土台の上に家がある。
そう言えば、あの爺さん一家は既にいるんだよな……後で調べとくか。
(投擲練習とかその辺の事するための場所は明日以降に探すか)
来る途中のパッと見で森っぽい所があったがいろいろ探さなければならん。
近くにもあったけど、広さが分からん。
原作時に主人公たちが修行してた森がどこかが分かれば一番なんだが……頑張るか。
(近くが水辺ってのもありがたいな。水の上に立つ練習できるし。使う術考えれば、水が多いのは有り難い)
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