第五十六話 決死の覚悟
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アスランにとっても賭け同然の鬼札といっていい。
だからこそ、援護しようとした彼らは接近戦ではなく、射撃でエネルギーを奪うなり、モーガンが距離を取れるようにするべきだった。
『下がれ!迂闊に近づくな!』
「そうやすやすと、攻撃を受ける気はないさ!」
アスランはモーガンに一度右手のビームサーベルで斬りかかる。無論、モーガンはそれを左手のシールドで受け止めるが、その後すぐにアスランのセイバーは左足でウィンダムの横腹あたりに蹴りを入れ、反動で回転しながら後ろから接近してきた敵を薙ぎ払うように左手に持ったビームサーベルで腕を切り裂き、そのまま右足のビームを展開しながらを振り上げてコックピットを切り裂いた。
一瞬の早業に援護しようと続いていた他のMSも動きを止める。その行動は彼らの生死の命運を分けた。腰の収束ビーム砲が構えられ、二機に向かって放たれる。一方はそのまま敵を貫き、奥にいたもう一機も巻き込んだ。もう一方の機体はシールドを構えたのも虚しく命中した場所が悪かったのか、そのままシールドが吹き飛ばされ爆発した。
「トゥッ――ヘヤァッ!」
そのまま回転の勢いを崩すことなく寧ろAMBACを利用し、加速して左手のサーベルをモーガンのウィンダムに向かって斬りつける。腕を犠牲に今度こそ距離を無理矢理とる。下がったことで放置していたガンバレルを使い攻撃を仕掛けた。
『これでどうだ!』
モーガンの決死の反撃とばかりにガンバレルが動き、フィールドエッジで切り裂こうとする。だが、アスランはその決死の攻撃を躱し、ビームサーベルやビームブレイドによってワイヤーを総て切り裂いた。ドラグーンの可能性も考慮してそのままガンバレルも切り裂いているあたり周到と言えるだろう。
『グッ、これまでか――――』
しかし、モーガンが自分の命は此処までかと思った所でセイバーとウィンダムの間にビームが放たれる。ビームが放たれた方角を見てみると、連合部隊の増援が到着したようだった。
『モーガン大尉。無事ですか!』
司令部との通信が繋がらない現状で各々は各自の判断に従って行動していた。結果、彼らは偶然モーガンとアスランの戦闘を行っている場所に辿り着くことになったようだ。
『一度、艦の方まで撤退します。オイ、あのMSを足止めするぞ!』
「これは少し不味いかもな……」
エネルギー残量が残り少なくなっていた現状で新たな敵との遭遇にアスランは思わずそう呟くのだった。
◇
「見つけたわ、レクイエムまでの入り口よ!」
一方でアスランに言われて二機で敵陣を突破し、敵基地周辺に侵入したルナマリア達もレクイエムの入り口を発見する。だが、その穴は予想以上に狭く、おそらくMAであるミストラルやメビウス用のルートなのだろ
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