第五十六話 決死の覚悟
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「決まっている、敵の足止めだ。出来る限りこちらに敵を引きつける。試掘鉱に入りさえすれば敵は追ってこれない筈だ!急げ!!」
そう言ってアスランはMA形態のまま自ら敵陣に突っ込む。
「ハアッ!」
MA形態のビームブレイドによってそのまま真っ二つにされるダガーL。その様子をみた連合の部隊は立ち向かうどころか逃げることも出来ずに脅えた様子を見せる。
『く、来るなー!?』
先程から司令部に連絡を取っているにもかかわらず、連絡が通じない。ニュートロンジャマーの影響なのかと思うが、流石にこの距離で連絡が通じないのは明らかにおかしい。既に基地が落とされたのか?或いは切り捨てられたのか――――
そういった不安から先のコロニーレーザーで味方ごと巻き込んでいた様子を思い出して、士気が下がっていた。その結果、アスランのセイバーに対して連合側はまともな反撃も出来ずに次々と落とされていく。
『狼狽えるな。基地司令部との連絡が取れなくなったというなら独自の判断で動くしかないだろう!』
隊長機と思われる一機の機体が部隊に喝を入れる。ネオの装備と同じエグザスのガンバレルパックを取り付けたウィンダムだ。ネオとのガンバレルパックの違いは色が紅か青かの違い位だろう。しかし、その装備が意味するのは彼が空間認識能力を持つエースだということだ。
『行くぞッ!』
敵のウィンダムはビームサーベルを抜き放って斬りかかる。セイバーはMSへと変形してシールドでそれを受け止めた。アスランは空いている片方の腕からビームサーベルを抜き、斬りかかるが当然敵はそれをシールドで受け止める。だがアスランのセイバーにはまだ近接戦での武装が存在している。
「喰らえッ!」
『何だと!?』
隠し武装とも言える脚部のビームを展開してウィンダムを切り裂く。しかし、とっさの判断で相手は脚を切り裂かれるものの距離を取って見せた。更に、ウィンダムは距離を取ることに成功したことで自身の武装を展開させる。
「これは!」
後部のエグザムが展開し、四方から囲い込むように攻撃が開始された。
『この月下の狂犬を相手に距離を取ったのは失敗だな、若造』
青いエグザムを装備したウィンダムのパイロットはモーガン・シュバリエ。彼は連合でも数少ない空間認識能力をもっているパイロットである。ぺルグランデのパイロットように後天的に無理矢理取り付けられたうえで複数人による操作が必要な彼らとは違い、彼の攻撃はタイムラグが少なく、ガンバレルでの連携を巧くこなしていた。
「クッ!?だが――――」
アスランは冷静にガンバレルの軌道を予測し、ビームライフルで撃ち抜いて見せる。他の敵部隊の練度が低く、士気も落ちているからこそ、モーガン一人に集中することが出来ていた。
『
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