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IS インフィニット・ストラトス〜普通と平和を目指した果てに…………〜
number-3
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あるのだから。
束の左手薬指にはシンプルな作りの銀色の指輪がはめられている。今は見えないが、その指輪の裏側の方には、蓮の名前がフルネームでローマ字でほられている。同じようにして、蓮の首に下げられたネックレスにつけられている同じ指輪にも、束の名前がローマ字で掘られている。
別に二人が婚約しているわけでもない。束がこういう物が欲しいと言ったため、蓮が渋々買ってきたのだ。その店員の人には誤解されただろうが。
去り際に束は、背の高い蓮の唇に精一杯背伸びして軽く口づけた。そして、そのまま窓を開け飛び去って行った。
あまりにもあっという間の出来事で反応できなかった蓮は、口元に笑みを浮かべると束が開けっ放しにした窓を閉めて、一年一組の教室の前まで、自動ドアが反応しない様にしながら来た。
一つ呼吸を入れて、気持ちを落ち着かせるとそのまま、教室の中に入っていく。
「すいません、遅れました」
「遅い。どうして遅れた」
「道路が混んでいたもので」
教室に入った瞬間、教室にいた黒髪の教師からすぐに注意される。
恐らく、あの凛とした佇まいに冷静に物事を進める女性が織斑千冬なのだろう。彼女は、蓮の言い訳がましく聞こえる答えに納得はしなかったが、不問とした。
授業中ではあったが、自己紹介をするようにということだ。
「初めまして、御袰衣蓮です。趣味、特技など全くありません。これからよろしく」
えーという女子生徒の非難めいた声が聞こえるが、蓮はこれ以上何も話そうとしなかった。それよりも一番前の真ん中の席に座っている男子生徒。織斑一夏が救いを見つけたとか、そういう視線を向けてきたがこれも無視。
あいつの考えていることは分かり易い。顔に出てしまっているからすぐに分かる。
どうせこの授業が終わったら話しかけに行こうとか考えているんだろうが、生憎馴れ馴れしくするつもりなんて更々ない。
束もあいつとは仲良くしなくていいと言っていたし。
「では、見袰衣君の席は窓側の一番奥です。大丈夫ですか?」
「はい」
眼鏡をかけて、出る所は出ていて、ほんわかとした雰囲気を持つ先生、山田真耶から席の位置を知らされる。蓮としては、一夏から遠いところだったので満足である。
言われた席へまっすぐ向かい、椅子に腰を下ろすとすぐにこの時間の授業の準備をし始めた。この時間は数学であったが、正直言ってもうすでに高校を卒業してしまっているので、やる意味などほとんどなかった。さらに言えば、一年生のこの時期は中学校の復習でしかない。
つまらなさ過ぎて寝てしまいたいが、千冬に目をつけられたくはないので、一応は授業を受ける。
念のために言っておくが、授業をしているのは山田先生である。決して織斑千冬などではない。
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