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【ネタ】 戦記風伝説のプリンセスバトル (伝説のオウガバトル)
09 はるかなる日々 その三
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ルンとデボネア将軍の立つ瀬を突き崩すつもりなので」

「うわ。
 えげつねー」

 えげつねー言うな。向こうの付き人その一よ。
 まだどっちがトリスタン皇子なのか分からないので付き人その一扱いだが。  

「その手段こそ、私達が貴方を信用できないと言っているのです。
 あなたは、目的の為に手段を選ばなさ過ぎる」

「こればかりは自覚しています。
 とはいえ、勝たない事には今も未来も得られないでしょうに」

「……貴方は第二の女帝エンドラと化すおつもりか!」

 お。
 攻め時と思ったか、アクエリアスの攻撃が鋭さを増す。
 だからこそ、カウンターを受けやすいって事を思い知らせてあげる。

「では、お尋ねしたい。
 なぜ女帝が神聖ゼテギネア帝国を作る羽目になったかご存知か?」

 予想外の質問返しに、アクエリアスのガードが下がる。
 そこを渾身のストレートで口撃する。

「ローディス教国の光焔十字軍の三度に渡る遠征と聖地奪回運動。
 貴方が知らないとは言わさないわよ」

 はっきりと動揺が顔に出たアクエリアスはしばらく言葉を紡ぐ事ができない。
 ローディス教国は遥か北方の大陸に存在するという強大な軍事力を持った宗教国家で『オウガバトルサーガ』全体を通して登場する軍事大国である。
 ひどい話だが、『だいたいローディス教国のせい』と言っておけば大体あっているから困る。
 北のガリシア大陸の西に位置し、ローディス教の教義を実践する者のために存在するが、このローディス教が太陽神フィラーハを唯一絶対の神とし、その使いである聖者ローディスの教えの実践を目的とする宗教という所が問題となる。
 このゼテギネアに広がっているのがロシュフォル教なのだが、この宗教の主神も太陽神フィラーハなのだ。
 宗教界によくある本家と元祖の争いと思ってもらっていいだろう。
 という事は、聖地も同じな訳で。
 ローディス教国はサルディアン教皇の提唱によって聖地アヴァロンの奪回と、近隣国の教化・改宗を目的に始まった光焔十字軍の遠征を開始。
 三度にわたる遠征によってガリシア大陸の大半を管理下におき、帝国暦13年には北のパラティヌス王国を属国とし、ゼテギネア侵攻への足がかりを作った。
 この国のゼテギネア侵攻の脅威に機敏に反応したのが北のハイランド王国。
 25年前の大乱と神聖ゼテギネア帝国成立のひとつのきっかけである。

「考えた事はなかった?
 何で神聖ゼテギネア帝国は暴政を行うようになったか?
 ロシュフォル教会を弾圧し、介入するようになったか?
 ローディス教国の脅威がありながら、末端部の反乱すら力で弾圧しているのはなんでか?」

 振り返り、アクエリアスではなく聖堂に描かれた聖なる父の姿を見て微笑む
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