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パンデミック
番外編「講義」

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やぁ、全員揃ったようだな、訓練生諸君。
今回の講義の内容は、「コープス」と「レッドゾーン」についてだ。



まず、「コープス」についてだ。

「コープス」は2015年に突如、その存在を確認された新型のウイルス。
このウイルスに感染してしまった場合の致死率は……ほぼ100%だ。
感染してから5分〜60分……長くて70分の間に発症。
発症した瞬間、それは人間ではなく、感染者に変貌する。
こうなってしまったら、もう殺すしか救う手段はない。



「コープス」の特徴は主に二つ。

一つは、熱による増殖と進化。
「コープス」には熱を獲得すると、爆発的な増殖、進化を遂げるといった厄介な特徴を有している。
銃撃すれば、銃弾の熱を吸収して感染者の突然変異を促す。
爆撃なんてすれば………レッドゾーンはさらに拡大するだろう。いや、過去に一度、拡大した。

とある国が軍隊を派遣し、レッドゾーンに大規模な爆撃作戦を実行したんだ。
………結果、感染者は死滅したが、爆撃による爆風の熱を吸収した「コープス」は、増殖し、レッドゾーンは
よけいに拡大することになった。
この事件以後、銃や爆弾などの武器の使用を全面的に禁止。
従来の事態終息の方法だった爆撃を封じられた。


もう一つの特徴は、外気に触れると「コープス」は死滅する、ということだ。
……これが「コープス」の謎の一つになる。
人間は感染者に噛まれたり、引っ掻かれたりすると、感染する。
その傷口から、「コープス」の侵食が始まり、感染者に変貌するわけだが………
……不思議なことに、「コープス」には空気感染能力が備わっていない。
空気感染ができないのなら…………

…………第一感染者は一体、どうして「コープス」に感染したのか……



さて、次に「レッドゾーン」についてだ。

感染隔離地帯「レッドゾーン」………感染率が50〜100%になると指定される。
レッドゾーンは、指定後12時間以内に防壁を展開しなければならない。
トレーラー、輸送用ヘリ、爆撃機……あらゆる輸送手段を使って防壁のパーツを
迅速にレッドゾーンまで輸送する。

防壁とは、10m四方、厚さ5mのブロックの集合体だと思え。
素早くブロックをレッドゾーンの周りに敷き詰め、ブロックとブロックの間を溶接する。

……あぁ、言い忘れていた。
防壁の高さは、そのまま危険度を表す。
高い防壁があるレッドゾーンはそれだけ危険だから…任務の時は防壁の高さを見ておけ。
ちなみに、世界最大のレッドゾーンの防壁は、高さ80mはある。






と、そろそろ時間だな。
今回の講義はここまでだ。
訓練生諸君はここで解散してくれ。

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