第37話 修学旅行−1日目− その2
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通に横切る。
なんか桜咲がスパイだとか、わけわからんことも言ってるようだが当然スルー。
神楽坂がなんか話しかけたそうだったが、彼女は3−Aの生徒であるが、それ以前にネギの従者であるので、裏の話しでは正直関わりたくもない。
なので、聞こえなかった振りをしてスルーして通り過ぎる。
与えられた部屋でのんびりしていると、結界に反応がある。
ごく普通の侵入者と極小に気配を抑えた侵入者の2組の反応だ。
あらかじめ決めていたとおり、瀬流彦先生に全体の守備にまわってもらい、模蕪先生に普通の侵入者を対処してもらい、オレの方は気配を抑えた侵入者に向かう。
オレが向かった先はネギに与えられた部屋だった。
時間的にネギは露天風呂に入っている頃合いなのか? 侵入者しかいないようだ。
侵入者は部屋に据え付きの貸金庫を開けているところだった。
というか、知っている奴だった。
「何やっているんだ、小太郎?」
後ろから声をかけたら、小太郎はビクッとして振り返る。
「うぉっ。びっくりしたわ。なんや、暁にいちゃんか」
そう侵入者は狗族のハーフで修行仲間の犬上小太郎だった。
「いや、何をしているか聞いてるんだ」
「まぁまぁそう怒らんといてや。ただちっと東から来た暁にいちゃんの兄貴さんの戦力確認や。もっともおらんかったから、なんか役に立ちそうなもんを探してるんやけどな」
「はぁ………。まぁいい。で、なんかあったのか」
「そや。聞いてや、にいちゃん。金庫の中にこんなもんがあったんやで。しかもや。金庫もこの部屋も、なーんも魔法的な細工がしてないんやで。しかも笑えることにこの金庫の解除番号何番やと思う?」
「まさか………」
「せや。1000番やで。さすがに悪名高きサウザンド・マスターの息子や。結界破りの符やらなんやら準備してきたワイが情けなくなってきたわ」
………。いや、スマン。こっちが謝ることでもないがスマンとしか言いようがない。
ちなみに「こんなもん」と言われて渡されたのは学園長からの密書だったりする。
「なんというか、スマン。それしか言いようがないな。だが、さすがにこれは渡せんぞ」
気付いていないならともかく、気付いたからには盗難は防がないとな、一応。
「しゃーないわ。ここはにいちゃんの顔を立てんとな。その代わり、無事に帰らしてぇな」
「ふぅ。まぁ、いいか。わかったから去ね」
「へいへい。んじゃ、またな、暁にいちゃん」
「ああ、またな」
そう言い置いて小太郎は窓から出て行く。
小太郎が出て行った後、携帯電話で瀬流彦先生に無事撃退と連絡すると、模蕪先生が向かった方
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