暁 〜小説投稿サイト〜
とある碧空の暴風族(ストームライダー)
時宮遭遇
Trick50_なんのつもりかしら、“碧空(スカイ)”
[2/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
脳波など頭も調べたけど全体的に見れば異常はなかった」

「全体的に見れば、ですか」

「ああ。信乃くんから『見えない』『話せない』ことは聞いたいたから
脳で視覚や言語を司る部分を中心に注意して調べたよ。

それでようやく解った。視覚や言語を司る部分が働いていなかった」

「それは・・・・治りますか?」

「症状としては見た事がある。

強力な催眠により脳の活性、非活性状態の研究論文があったはずだ」

「つまり催眠術によるものだ、ということでいいですか?」

「その通り。調べる限りでは症状が進む気配は見当たらないから
今以上にひどくなることはないよ?

 あと、 君が連れてきた風紀委員の女の子も軽傷だから安心してくれ」

「そう・・・ですか・・・・

 先生、お願いします。美雪を助けてください」

「当然だよ。絶対に助ける。それが僕の仕事だ」

≪全力を尽くす≫などという医者が普通に言う言葉ではなく、力強い確約を返してくれた。
時宮の催眠術が強力な事はこの医者も知っている。
何故なら半月前、蛇谷たちのそうそう術を治療担当をしたのが彼だからだ。

正確に言えば、今も担当している。
そう、現在も2人は完治していない。暴れない代わりに眠り続けている。

世界一といっても過言じゃない医者の実力を持ってしても、未だに直す事が
出来ていないのだ。

だが信乃は知っていた。この医者なら絶対に助けてくれる事を。

「よろしくお願いします。

美雪へのメンタルケアは私が請け負いますから」

「当然だよ。僕は治す事は出来ても支えることはできないからね。

美雪くんの心を支えてあげられるのは家族の、信乃くんの役目だよ?」

「・・・・はい」

「いい返事だ。

美雪くんの状態だと、まともに食事も取れそうにないから点滴をあとで持って来るよ。

あとは君の治療だけど・・・・」

「それは美雪の調合した塗り薬を自分で使いますから。
調合データは病院にありますよね」

「それは疲弊した足に効果のある薬だよ。今の君はそれだけじゃない。
 血を吐いたんだ、それを少し自覚してくれ。

本当ならば君が真っ先に治療する必要があるのだけどね。
何をどうやったら、体、特に足にそんな負担をかけられるんだい?」

「・・・・やっぱり重症ですか?」

自覚があったのか、苦笑いをしながら聞いた。

「血を吐いた原因は肺への損傷だが、それは問題ないレベルだ。特に処置の必要はない。

 足はさっきの簡単な触診だけで、はっきりとした結果は言えないけど
 疲労骨折の寸前だよ。ヒビは複数個所に入っている。

 そもそも少し前に絶
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ