暁 〜小説投稿サイト〜
弱者の足掻き
四話 「邂逅」
[7/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
で追い忍部隊とやらに入り、鬼人再不斬に天才と言わしめたやつが。
そしてなによりも、未来を知る俺の行動に、考えられる限り唯一従順に付き従ってくれるだろう最高の人材【道具】が!
今、目の前にいる!!

気付けば、足のつま先は子供???白の方へと向いていた。
一歩、近づく。

(元から俺というイレギュラーのせいで歪むのは分かっていたはずだ。そして修正できる可能性が極端に低いことも。
なら、ここで敢えて修正可能な変化をワザと生み、歪みを修正できる道具を手に入れるのが吉!!)

????ズキンズキン

頭の痛みは治まらない。
むしろ、近づこうとするごとに痛みが強くなっている気もする。
理性は白を手に入れることを肯定している。
死を恐れる本能も肯定している。
だが、自分が自分であることを求める何かが。
決定的な変化を生む自分を否定する自分が、痛みを発している。
だが、その全てを無視し、不思議そうにこちらを見ている白に口を開く。

「少年。同じ目とはどういうことだ?」

どこか楽しそうにしながら白は返答を口にする。

「誰からも必要とされない。そんな僕と同じ気がしたんだ」

その言葉で再度気づく。ああ、ホントに似ているじゃないか。なんて皮肉だこれは。
その思いのままに、言葉を出す。

「そうか、なら????」

一瞬、迷う。
その言葉を出していいのか。
だが、既に心は決まっている。
頭の痛みなど無視すればいい。
倫理や道徳など、無視すればいいのだ。

きっと、この時口を閉ざしていれば別の道があったのだろう。
もしかしたら歪みなど生まれず原作通りの未来があったのかもしれない。
だが、もう遅い。
既に分水嶺は分かたれ、決めたのだ。

「????必要と、されたいか?」

決定的な言葉を口に出す。
それを受け、白は不思議なものを見る様にこちらを見る。

「俺に、ついてくるか?」
「……僕、何もないよ」
「それでもいい」
「……僕、おとうさんを死なせちゃったよ」
「どうでもいい」
「……僕、血継なんとかって変な力があるよ」
「それでいい。いや、むしろそれがいい。俺だって似たようなこと出来る」

そう言い、一度変化を解いて見せてからもう一度変化する。
実際は白のそれとは別物。だが、何も知らない子供からすれば違いなどわからない。

「もう一度言うぞ」

手を伸ばしながら再度問う。

「俺に、ついてくるか?」

もう、頭の痛みは消えていた。

「俺の為にその力を使い、俺の為に生き、その全てを俺の為に使えるか?」

伸ばされた手を、真っ直ぐに見つめるこちらの目を呆然と見つめていた白は頷き、立ち上がる。
伸ばした手は、掴まれた。
その手を引き寄せ、頭を撫
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ