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神器持ちの魔法使い
始まり
第06話 幼馴染は神器持ちな変態で
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はグレモリー家の管轄であるのだが、他の地域に比べ、少なからず強いはくれ悪魔が現れる割合が高い。
また、教会が存在し、一時期聖剣の一本が存在していた。
俺のような特殊な力を持つ人間がいる。
更には変態・変人が多数……これは関係ないな。

とまあ、何かに引き寄せられるかのように『力』が身近にある。

龍は『力』を引き寄せるというが……まさかな。

「……きと。秋人!」

「あ、ああ。なに?」

「いや、これわかんないだけどさ。……というか大丈夫か? ボーッとして」

「少し考え事」

気付けばそれなりの時間が経っていたようだ。
一誠の言う個所を答えながら解説をする。
その後、ひと段落入れていると不意に一誠が聞いてきた。

「そういや、秋人はどこの高校に行くんだ?」

「ん? ああ。駒王学園だな。場所もここから離れてないし。それにこの前の進路面談で担任やその他教師陣から行くように推されてたし」

私立駒王学園は、共学校だが数年前までは元女子校だった。
男女比を見ても3:7と女子に大きく偏っている。
その所為か、女子の発言力は強く、共学になったここ数年の生徒会長も未だに女子が務めているとかどうとか。

とまあ、表向きはそんな感じだ。

実際、ふたを開けてみればいろいろある。
学園には悪魔や関係者が一般人と同じように通っている。
学園の上のお偉いさん方が悪魔。
学園、というかこの町一帯がとある悪魔の領地。
等々。

「で、そういう一誠はどうなんだよ? 確か俺と同じ駒王学園だっけか?」

「よくぞ聞いてくれました! 俺は―――」

時間にして約三十分近く。
変態視点による駒王学園の魅力だの、自分の夢の第一歩だの、そりゃもういろいろ。
聞いてもないことまでも熱く語りだす一誠が面倒なので軽く聞き流す。

どちらにせよそういった原動力となる目標や夢があるからこそ、こんなにも頑張れるのだろう。
……動機が変態だけど。

「―――で、だ!」

「はいはいわかったわかった。つか、勉強しないんなら帰れ。こちとて暇じゃないんだ。夜には知り合いが来るからいろいろ準備する時間がほしいんだが」

夏ということもあり、日は未だに落ちてはないがどこからか流れる音楽につられて夕焼け小焼けと口ずさんでしまうような時間帯だ。

「もうそんなに経ってのか。そういうことなら帰るわ。今日はありがとな」

「いつものことだ、気にすんな」

荷物をまとめるなりお礼を言って帰った一誠。

「今回はあの兄妹の分まで夕飯用意しないとな。っと、そんじゃまあ買い物に行きますかね」
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