暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜黒の剣士と紅き死神〜
マザーズ・ロザリオ編
終章・全ては大切な者たちのために
PREPARATION
[4/5]

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は高度のAIを有しているようだ。作戦が回らなかった場合は各自の判断で行動するように。個人での撤退も認める」





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5分とかからずにそいつは追ってきた。接敵までおよそ50メートル、罠が発動する。幾重もの爆轟がインフェルノ・ホースを襲い、その足を止める。

「ヒィィィン!?」
「かかれ!!」

まず最初に接敵したのはユウキ。彼女の神速高威力の斬撃は既に相手に学習されているが敵は今行動不能状態のため、それらを全て食らう。
アインクラッドのボスモンスターは総じてHPが表示されない仕様になっており、どれだけのダメージになったかは分からない。しかし、先程俺が傷つけた脛の部分に斬撃が入り込み、より大きな悲鳴が響き渡る。

「やあっ!!」

それを敏感に感じ取ったユウキはソードスキルを敢行。
上位スキル特有の激しいライトエフェクトが弾け、その威力でインフェルノ・ホースが片膝を突いた。
前のめりになったことで、弱点らしき一本の角が大太刀の攻撃範囲に入る。敵の眼前で大太刀を大上段に構え、ソードスキル発動。

「はぁっ!!」

―ビシッ!!

確かな手応えと共に一撃で角にヒビが入る。ユウキとアイコンタクトを交わし、同時に左右に散開。突如地面から吹き出した黒炎の柱を避ける。
インフェルノ・ホースは怒りに身を震わせながら自分の角にヒビを入れた俺を付け狙う。熱線や踏みつけ、黒炎による攻撃をかわし、ユウキや他の前衛陣に目を向けさせない。

リオとユージーンの容赦ない重攻撃がインフェルノ・ホースを弱らせていく。堪らず反転しようとするが、そのたびに大太刀が鼻先をかするので怒りの矛先は再びレイに向く。

イレギュラーなアルゴリズムにはイレギュラーなりの傾向がある。ならばそれを自分達がやり易いように仕向ければ良いだけの話だ。
有能な指揮官であるユージーンは『各自の判断』というセリフの裏にその方法を見つけ出せ、と言外に指示を出した。
表の言葉で部下の結束を計り、裏の言葉で知略を要求する。その類い稀な指揮能力を持つ彼もまたレイの言う『バケモノ』クラスの端くれだ。

「ぬぉぉぉぉぉっ!!」

ユージーンの大剣が紅蓮のライトエフェクトをまとう。


9連撃OSS《ヴォルカニックブレイザー》


ユウキの11連撃OSSが現れるまでALO(公式)最多の連撃数だった技だ。乱舞する大剣に圧倒され、地面に倒れ込む。死力を尽して立ち上がろうとするそいつを横目にユウキと再びアイコンタクト。


―――まるで何年もそうしてきたかのように完全に同期した動きで左右から肉薄。



「「はあぁっ!!」」


11連撃OSS《マ
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