マザーズ・ロザリオ編
終章・全ては大切な者たちのために
大望のために……
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一方、よくキリトとつるんでアホやっていた俺に対してはキリトに対する好意を隠しながら(不成功)あれこれ聞いてきたり、末期には隠そうともせずにのろけ話を披露し、散々「知るか」と突き放したのにも関わら……(以降愚痴)。
終いには俺が仕方なく折れて協力し、すったもんだの末にゴールインした。
その初期段階、初デート(?)の際に、こんな事があった―――
55層《グランザム》
夕暮れ時。攻略を早めに切り上げて街に戻ると調度メッセージが入った。差出人は閃光様、内容は招聘だ。
「…………」
超絶嫌な予感しかしなかったが、ばっくれるとせっかく軟化した態度が再び鋭利なナイフごとき鋭さを取り戻してしまいそうで「やれやれ……」とため息を吐きながらここにやって来たのだ。
「……で?」
「えっと、その……きょ、今日の進み具合はどうだった?」
「……結構奥まで行ったと思うぜ。キリトは俺よか先まで進んでたからひょっとするとボス部屋見つけたかもな」
「そ、そう。……元気してた?キリト君」
「ああ。すこぶる元気だったぞ。……呼ぶか?」
「!?……い、いいわよ。べ、別に会いたい訳じゃ……ないこともないけど心の準備が……」
ゴニョゴニョ……。あー、はいはいオーケーオーケー、会いたいのね。さて……
「帰るぞー」
「ちょ、待っててば!?」
チッ。
「何だよ」
「……た、例えば男の子と遊びに行くとして喜びそうな所って、どこかな?」
……ここでラ〇ホとか言ったら複数の意味で殺される、かと言って適当に答えるのは2人に仲良くして欲しい俺としてはNGだ。まあ、キリトなら……
「武器屋から防具屋。雑貨屋行って最後は迷宮区踏破ツアーでゴールインだ」
「ぜっっっったいやりませんけど!?」
ふむ……お気に召さぬか。キリト好みのバトルジャンキーデートなのに。じゃあ、
「そこら辺でデュエルからのッ…ぐふぉ!?」
《体術》スキルのハイキックが顔面にクリーンヒット。その圧倒的敏捷値とスキル熟練度で放たれたハイキックは圏内でのノックバックにより俺を地面に落とし、さらにあまりの速さでミニスカ内部も見せないという超絶技巧を見せた―――
―閑話休題―
今の状況はまさにその俺がアスナに提案したデュエルな訳で、今日、木綿季と明日奈は一緒に帰ったハズ……つまり
「……明日奈から教えてもらったのか?」
「え!?何で知ってるの!?」
「いや、まあ……」
そんな訳で俺はユウキに少し昔話をしてやるのだった。
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