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【ネタ】 戦記風伝説のプリンセスバトル (伝説のオウガバトル)
07 はるかなる日々 その一
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出して城塞都市バイロイトを攻撃している。
 こちらから後詰を出そうかと考えていた所だが、宗教都市エルランゲンとミュルニークの間にあるロシュフォル教会近くに帝国軍三千がこちらを伺っており、どうするか迷っていたところだ」

 私の質問にカノープスが答える。
 おそらく、デボネア将軍の立てた策はこうだ。
 反乱がここまで拡大した以上、速やかな鎮圧は不可能な為、後に残らない為に確実に殲滅する必要があった。
 その為、信頼できる兵をゼノビアに留めたまま反乱軍の来寇を待ち、一気に殲滅するつもりなのだろう。
 一万の兵のうち、もっとも信頼できる直属騎士団1000は総予備にして、残りを3000の部隊三つに分ける。
 一つはゼノビア守備に残し、後の二つで反乱軍を攻撃。
 数だけならば、6000対3000で十分に殲滅可能だし、アヴァロン島に来ている黒騎士ガレスの後詰を期待できたのだ。
 だが、ロシュフォル教大神官フォーリスの殺害が全てを狂わせた。
 神官や僧職が多いアヴァロン島の抵抗運動に、暗黒属性の黒騎士ガレスと相性は最悪。
 後詰を期待するどころか、デボネア将軍が黒騎士ガレスの求めに応じて手勢をアヴァロン島に送った事を悪徳商人トード経由でつかんでいたのである。
 デボネア将軍が自ら出てきたのはそれが理由だろう。
 そのあたりを説明すると、皆の視線が変わる。

「敵も焦っているみたいね。
 もっとも、こっちもいっぱいいっぱいだけど。
 この戦いは、ゼノビアを攻めたら負けです」

 きっぱりと言いいきった私は更なる爆弾を投げ込んだ。

「こう言いなおしましょう。
 我々反乱軍がゼノビアを開放してはいけません」

 導火線に火はつけた。
 炸裂させる為に私は一旦言葉を区切り、皆を見渡してから爆弾を炸裂させた。

「ゼノビアを解放するのは、トリスタン皇子でなくてはいけません。
 トリスタン殿下は生きています」

 新生ゼノビア王国が何で崩壊したかという面で考えると、実はある疑問が沸いてくる。
 トリスタン皇子の権力は実はかなり弱かったのではないかと。
 またこれがらみのエンディングがあったりするからたちが悪い。
 さらに厄介なのが、反乱軍の正当性である。
 今は反乱軍を名乗り、後に解放軍を名乗る我々をウォーレン派としよう。
 後にぶいぶい言わせているランスロットとその一党は騎士ではあるが、騎士『でしか』ない。
 ゼノビア残党の中では傍流なのだ。
 実際、この反乱軍がここまでの規模になってもその正当性の担保は、シャローム領主であるギルバルドに頼っている始末。
 もし、この反乱がここで鎮圧された場合、反乱首謀者の名前ではなく『ギルバルドの乱』と記載されるだろう。
 話がそれたが、反乱軍においてこれぐらいデス
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