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【ネタ】 戦記風伝説のプリンセスバトル (伝説のオウガバトル)
07 はるかなる日々 その一
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できないだろうが、この街の住民がこの街を滅ぼすのを黙って見ていると思うか?
 牢獄からは出れなんだが、耳はいいのだよ。わしは。
 来るのが遅すぎたようだな」

 老人らしい笑い声をあげるアッシュに安堵感を覚えながら、ニンジャのコリに命じて確認を急がせる。
 実際、一日かけた探索で、罠が無効化されたのは確認できた。
 『トロイのもくば』を使ったもので、城壁と一体化したこの街全体の崩壊を企んでいたらしい。
 なんて恐ろしい。

「兵をこの地に残して帝国軍を待ち受けます。
 アッシュ殿。
 指揮をお願いできますか?」

「わかった。
 大いに暴れて見せよう」

 翌日。
 城塞都市バイロイトの会議室ににて頭を下げた私に、鎧姿の老騎士は胸をどんと叩いて了承した。
 そして、私は会議室にいる幹部連中に向けて口を開く。

「聞いた通りよ。
 スザンナ。オデット。フレディ。エリナ。ヴェルディナは彼の指示に従う事。
 ジドゥはミュルニークとゴヤスの連絡線を確保に努めて。
 魔法都市パルマノーバ開放は本隊と連携して行うからしないように。
 フレディとスザンナ。
 貴方達が副官となってアッシュ殿を支えるように」

「「「「「「了解」」」」」」 

 ヴァルキリーのスザンナ、ウィッチのオデット、ビーストテイマーのフレディ、クレリックのエリナ、アーチャーのヴェルディナ、ホークマンのジドゥが声をそろえて敬礼する。
 これぐらいの統制がとれる部隊になってしまった。
 それは、その分戦場経験を積んだと言う訳で、なんとなく心が痛い。
 私は一人会議室を出て、影の名前を呼ぶ。

「コリいる?」

「はいはい。姫様。お側に」

 ニンジャは表に出しても意味がない。
 影に隠してこそ意味があるのだ。

「ゼノビア内部のスラムの情報収集と買収よろしく」

「了解。
 で、姫様はどちらに?」

 ニヤニヤ笑っているコリに負けず劣らず、ニヤニヤしながら私は私の予定を伝えた。

「そりゃ、好き勝手したからわびを入れないとね」



 反乱軍本拠地ミュルニーク

「おい。
 あれエリー様じゃないか?
 ポグロムの森を一週間で突破してきたって」

「だが、悪い噂も聞いているぞ。
 悪徳商人トードの助命を許したとか」

「私も聞いた事あるわよ。
 あの魔女デネブ・ローブと停戦を結んだとか」

「悪い人じゃないんだろうけどなぁ。
 おかげで、ゼノビア攻撃に全軍を集められたんだから……」

「しっ!
 聞こえるぞ!
 黙ってろ!!」

「しかし、エリー様の後ろについているウィッチも凄い美人だよなぁ……」

「あれが、魔女デネブだったりして」



「正解」


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