乙女の魔法
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に死なれちゃ、後味悪ィんだよ」
それを聞いたエルザは微笑み、意識を取り戻したカゲヤマは少し驚いたような顔をした。
「出れたぞー!」
バルゴが掘ってくれた穴を進み、一同は駅を出る事に成功した。
「急げ!」
「うわっ、凄い風」
「姫!下着が見えそうです」
「自分の隠せば」
「ガン見してるんじゃないわよっ!」
ルーシィのスカートを抑えるバルゴのスカートが風によって上がり、それを顔を赤くして見ているグレイをティアが引っ叩いた。
「無理だ・・・い、今からじゃ追いつけるはずがねぇ・・・お、俺達の勝ちだ・・・な」
途切れ途切れにカゲヤマが呟く。
「まだ勝負の決着はついてないわ」
すると、感情の篭っていない氷並みに冷たいティアの声が響いた。
「な・・・んだ・・・と?」
「気づいていないなんて、アンタの目は節穴ね。3人・・・いいえ、正確には2人と1匹、もうここにはいないわ」
「そういえば、ナツは?」
「ハッピーもいねぇぞ」
「アルカもいないけど・・・」
そう。この3人がこの場にいないのだ。
先ほどまで一緒に駅にいたのだが・・・。
「ハッピーのMAXスピードにナツとアルカの火力が加われば、エリゴールになんかすぐに追いつくと思うけど」
「ぐっ・・・」
カゲヤマが悔しそうに歯を食いしばった。
一方その頃、ここはリシュカ渓谷。
「あの街だ、見えてきた」
エリゴールの目にはクローバーの街が映っていた。
すると、後ろから叫び声が2つ響き、近づいて来る。
それに気付いたエリゴールはゆっくりと顔を後ろに向けた。
「「これが・・・」」
目を見開く。
「ハッピーの・・・」
「俺の・・・」
驚きで目を見開き、序でに口を大きく開いた。
「MAXスピードだぁ!」
「火力だぁ!」
普段の可愛らしさはどこへやら。厳しい顔をしたハッピーから手を離し、炎を纏った足でエリゴールの顔に蹴りを放つ。
そしてアルカはエリゴールの腹に拳を一発叩き込んだ。
まさか攻撃が来ると思っていなかったエリゴールは落ちる。
ナツとアルカは綺麗に着地を決めた。
「もう・・・飛べない・・・です・・・」
さっきのMAXスピードで魔力を使い果たしたハッピーがくたっとナツに抱えられる。
「ありがとなっ!おかげで追いついたぞ!」
「ゆっくり休んでてくれ」
「き、貴様・・・何故、こんな所に・・・」
エリゴールが血走った目を2人に向けてそう呟く。
そう言われたナツは両手に炎を纏い、アルカは熱気を纏い、叫んだ。
「「お前を倒す為だ!そよ風野郎!」」
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