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第六十二話 襲撃者と乱入者
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うやらそれはソレイユの見当違いだったみたいであった。やはり、人というのは外見だけでは判別できないらしい。装備がいい=熟練者の方式は成り立たないのである。
そして、ブレイズが逃げるよりも早くソレイユが間合いにブレイズを捉え、首に向かってエクリシスを一閃させた。当然、集中できる時間があったため刃身一体を発動することも忘れない。

――パリィン

綺麗に跳ね飛ばされた首と顔がない胴体がポリゴン片となってリメインライトと化した。それを見たソレイユはひとつ疑問に思ったことを口にした。

「つか、誰も助けようとは思わねぇのな」

「ああいう奴は鬱陶しいだ。本来ならこの部隊に編成されたわけではない。逆に足手まといがいなくなって清々している」

「・・・ああ、そう」

何とも言えない反応をするソレイユ。仲間からも見捨てられていたブレイズのことを哀れに思いながらキリトがいるところまで戻っていく。そして、キリトに目配せし本題へと戻る。

「それで、どうするんだ?全面戦争を望むのか?」

「・・・たいした装備も持たず護衛もいない貴様の言葉に説得力と言うものが欠けているぞ」

そう言うとユージーンは背中の巨大な両刃直剣を抜き放って、再び口を開いた。

「オレの攻撃を三十秒耐えたら、貴様を大使と信じてやろう」

「ずいぶん気前がいいね」

そう言ってキリトも背中の剣を抜き放つ。ソレイユは静かにキリトから離れ地面に降りたつ。と、そこへケットシー領主アリシャ・ルーが近寄ってきた。

「キミ、なかなか強いネ。しかも、メイジが多いインプなのに剣士なんて・・・もしかして、インプの秘密兵器だったりするのかナ?」

「いんや、しがない一プレイヤーさ。それより、はじまるみたいだぞ」

上を見上げると、ユージーンがキリトに斬りかかりに行っていた。迷いのない踏込を見たソレイユは隣で闘いを傍観しているアリシャに聞いてみた。

「あのユージーンってやつは強いのか?」

「強いってものじゃないヨ!種族九王がいなくなってからは最強の一角に名前が挙げられるほどだヨ!」

「ふぅーん」

アリシャの言葉に隠された意味は、≪種族九王≫は少なく見積もっても彼以上の実力であるということだろう。だが、決してユージーンが弱いという訳ではない。ただ単に種族九王が強すぎるだけなのだ。
それを理解したソレイユはそっと視線を上にあげる。そこでは苦戦を強いられているキリトの姿があった。

・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・

・・・・・・

・・・

結果から言うとキリトが辛くも勝利を収めた。ユージーンの持つ≪魔剣グラム≫のエクストラ効果を見事破り勝利を手にしたのだが、なかなか見ごたえのある試合だった。ユージーンが負けたこと
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