嵐の前の休息
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地球連邦極東方面軍伊豆基地
リクセント公国の戦闘を終えた、ハガネとヒリュウ改は伊豆基地で停泊して補給やPTの修理などが進められていた。
それぞれがしばしの休息を取っていた。
「ふう……みんな頑張っているのだから、私もみんなのために健康ドリンクでも作ってあげなきゃ」
ニコニコしながら、クスハは新作の漢方やハーブなどを持ってドリンクを作っていた。またしても、クスハ汁の犠牲者が増えてしまうのか?
独房
「うまい!!おかわり!!」
捕虜とは思えないほど笑顔で、アラドはラトゥーニからの差し入れを食べていた。
「ラト差し入れありがとうな」
「カイ少佐が言っていた、アラドの態度が模範的だからもうすぐだしてあげられるかもしれないって」
ラトゥーニは嬉しそうにアラドに伝えた。だが、アラドは興味なさそうにし、別のこと聞いた。
「なぁ、シャイン王女のことなんだけどさ、お前たちが取り返したんだから、あの子は闘わないで済むんだよな!?」
「……王女はこの艦から降りない」
「え!?」
アラドはシャイン王女がリクセント公国に戻っていると思っていた。
「何で!?」
「リクセントだけでなく、他の国を護るため私たちと闘うって……それがシャイン王女の決意と覚悟……」
ラトゥーニはシャイン王女の決意を思い出していた。
「それじゃあDCと!?」
アラドはこのままDC残党を相手に闘い、最悪ラトゥーニ、オウカそしてゼオラと闘って誰かが命を落とす結末を想像してしまった。
「違う……次の私たちは、異星人……インスペクター」
そう言うとラトが出ていき、アラドは一人になった独房で、考えていた。これから、自分はどうすれば、いいのか、ゼオラはどうなっているのか、シャイン王女は自分よりも決意を持ち、覚悟をしていること、不意にアラドは自分の力の無さに苛立ちを覚え、独房のドアに一発、殴った。
「俺は、一体に何をしてんだ!?」
そう言うともう一発ドアを殴った。
「……どうやら、元気だけは余っているようですね」
アラドは独房の外から聞こえた声に反応し、独房で唯一外の景色が見られる所を見ると、マリオン・ラドム博士とアクセルが見えた。
「出なさい、貴方の能力をうまく使いこなしてあげる」
そうして、独房のドアを開けた。
「よう、アラド」
アラドは呑気な声で声をかけるアクセルとマリオンを見つめた。
「あの、俺ももうすぐでられるって聞いたんですけど、今なんッスか?」
「いいえ、違います」
マリオンは、はっきりアラドに言うとさらに続けた。
「早く出なさい、時間の無駄なのだから」
そう言うと、マリオンはさっさと来なさいと言っているかのように歩き出してしまった。
「アラド、まぁ俺もわからんがあの人は怒らせないほうがいいと思うんだな、これ
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