護るべきモノ
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アクセルがフラスコの中に来てから、約一か月後
「いやあ、ツキは俺にあるんだな、これが」
休憩時間、整備班たちと賭けポーカーをやっているアクセル。たった一か月だけだが、記憶喪失の彼は、いつの間にかこの基地にいる全員と仲良くなっていた。
「いやー、大量だな、これが」
この、賭けポーカーの賭けるものは、お酒である。一文なしのアクセルは借金からのスタートだったが今では、整備班の一人が隠し持っていた高級の酒も賭けポーカーで取ってしまったのだ。
「ちくしょう!!またアクセルさんの一人勝ちかよ」
「アクセルさん、もう、一回……次で取り返してみせる。いや倍返してやる!!」
今や、アクセルは極東基地の兄貴分である。
「いあやー今なら何やってもうまく行く気がするんだな。これが」
そう話していると、整備班が仕事の時間になりアクセルは残念な顔しながら、立ち上がり、リュウセイが模擬戦をやるのを聞いていたので見に行くことにした。
格納庫では、ヴィレッタとリュウセイ、そしてアクセルはまだ会ったことのない男が立っていた
「ん……あんたがアクセルかい?」
「そうだけど、あんたは?」
「俺は、イルムだ。あんた、いきなりアヤを口説こうとしたんだよな。もしかしたら、記憶を失う前は、そうとうな女たらしだったんじゃないのか?」
笑いながら、アクセルに言い肩を叩く。
「それは、イルム中尉が言えることじゃ、ないでしょ」
「そんじゃ、俺はこのグルンガストに乗るからな」
「よろしくお願いします」
そうして、リュウセイは新型のアルブレードに乗り、イルムは、グルンガストに乗り込んだ。
「そんじゃあ、俺はマシンのメンテでもして待ってますかねー」
そして、外ではリュウセイとイルムとの、模擬戦が始まった。そのあいだ、アクセルはソウルゲインの整備をしていた。この一か月ソウルゲインは少しずつ改良が、加えられて元の世界にいた時よりも反応速度などが多少向上していた。
「まぁ、こんなもんかねー」
整備と言っても、ほとんどが整備班任せでいるため、向上した性能をチェックしているだけであった。その時、外の様子が変わった。
「な!?なんだ?」
外には、DC残党がこの極東基地をレーダーにも反応せず、急に現れた。
「アクセルさん!!スクランブルがかかりました!!」
「了解!!行くぞ!!」
ソウルゲインが発進すると、海から現れたDC残党を見ると、ほとんど身に覚えがないが、三機だけ、アクセルの記憶を刺激する機体があった。
「なんだ……見たとこあるような……」
ソウルゲインは空を飛びながら、ランドグリーズを見ていた。それもその筈、ランドグリーズはラーズアングリフの後継機で量産型。ラーズアングリフはアクセルがシャドウミラーに所属していた際、一時期であるが乗っていた機体でもある。
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