青い運命の下に
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の記憶を消す。
……嗚呼、青い運命はコイツを殺すか生かすか…、わからないもんだな。
薄暗い部屋…、周りは白く清潔だがどうにも慣れない。
「………。」
その部屋の壁際に、両腕、両足は鎖で雁字搦めにされており壁に打ち付けられ、口は猿轡で封じられている少年が一人居た。
…さっきからここが何処なのか、何故自分がここにいるのが全くわからない。
というより、自分の名前、本来の住所…家族友達思い出、ここに居る前、自分が何処で何をしていたのか、全てが“わからなかった”
頭に出てこないだとかもうちょっとで思い出せそうとかのレベルじゃない、“全くわからない”のだ、シルエットすら思い浮かばない。
少年は思考を張り巡らす。
ーーどうすればここから逃げ出せる?
ーー僕は…何故何も思い出せない?
この状態がヤバイ事は流石に知っている、少年はどうにか鎖を外そうともがくが…
だが鎖は無情にも依然として壊れたり外れたりする気配は全く無い、八方詰まりだ。
だが身体には一切痛みは無いし気持ちが悪い等という事は無い。
むしろ身体状態は優良なのだろう。
「(どうする…?)」
とにかくこの状況をどうにかしなければならない、此処から脱出しなければならない。
「(ぐぬぬ…!)」
もう一度力任せに鎖を引っ張る。
だがやはり鎖はビクともしない、鎖は壁と自分の両腕両足を縛った状態を保つ。
力尽き、諦めて力を緩めたその時ーー
ーーヴヴヴゥゥヴヴヴヴヴヴ!!!
突如、部屋からアラート音が高音量て流れ出した。
「(な、何ッ!?)」
少年は驚き周りを確認したりするがこの部屋にはまだ何も起きていない。
そう、“この部屋”にはまだ何も起きていないのだ。
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