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俺がDIO?
喪失編
四話
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辺りに広がる森を眺め、人の気配を探す。

「どう?」

「.....誰もいない」

だが、森を抜ければ、村か何か見つかる筈だ。
ロビンの話だと、人間も住んでいるという事らしいから。
会うなら先に人間の方に会いに行く。

もし魚人に会ったら......話が通じなければ、始末すればいい。

「行きましょう?」

「ああ」

森は思ったよりも早く抜けられ、目の前に田んぼと道が現れた。
俺とロビンはその道に沿って、歩く。

「静かね」

「ああ」

「......少しくらい会話してくれないかしら?」

ロビンは顔にこそ出さないものの不満げな声で言った。

「会話する暇があるなら、周囲を警戒しろ。気配が無いとはいえ、安全とは限らない」

「はぁ....分かったわ。」

ロビンは不承不承に頷き、辺りに視線を巡らす。
これといった気配がないが、気配を消せるようか奴がいないとも断言できない。
警戒するに越したことはないだろう。

「村ってあれじゃないかしら?」

「.....いや、違う」

歩くこと数十分。
道の先にポツリポツリ建物が見えてきたが、どれも損傷が激しく人が住んでいる気配もない。
どう見ても、廃墟かゴーストタウン、と言った所だろう。

「酷い有り様ね。これh......DIO」

「ああ」

廃墟の町に足を踏み入れると何かの気配を感じた。
かなり近い距離にいる。

「あそこに隠れる」

「分かったわ」

すぐに廃墟の一つに身を潜めようとロビンと走るが、その前に気配が近付いてきた。
今さらもう遅い、か。
腰から無限ナイフを数本抜き取り、構える。

「人間なら殺すな。魚人なら交渉次第で決める」

「分かってるわ。それよりも......来たわよ」

建物の影から足音が聞こえてくる。
足音からして、複数。
あまりに多いようなら、少し減らす意味でも始末しよう。

ザッ。

そして、その姿を現した。

「あれ?知らない人だ。町長さん、町の人じゃないよ」

と肌の黒い青髪の少女が不思議そうに首を傾げた。

「お、お前達、どこから来た!ここがあのアーロンの縄張りとしっているのか!?」

と狼狽えたように風車を差した帽子を被った縫い傷だらけの男。

「ロビン」

「ええ」

俺はナイフを仕舞い、ロビンは手を下ろした。





















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