第四十話 少年期【23】
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スクライア。無限書庫を実際に実働可能な場所へと築き上げた人物。そんな彼は、無限書庫に対する悪いイメージを原作ではほとんど出さなかった。仕事が激務だと愚痴のようなことを言っていたぐらいで、開拓時の苦労などには全く触れられていなかった。原作では描写されなかった負の部分。
アルヴィンの無限書庫に対する信頼とも呼べるものは、そんな不安定なものだった。
そして普段なら諌める立場であるコーラルは、いつもとは違うアルヴィンに考え込んでいた。基本コーラルはアルヴィンに甘い。盗撮をした時もエイカの時も初めて浮遊をした時も、強く彼が主張することは叶えてあげたいと思うのだ。主のために最大限自分ができるフォローをする。デバイスとしての根幹がコーラルにもあった。
故に、コーラルもまたこの提案に了承したのであった。
『わかりました。念のため、デバイスの起動とバリアジャケットの展開はお願いしますよ』
「ありがとう、コーラル。しかし心配性だなぁ」
俺は笑いながら、コーラルの言う通り杖を構え、衣服を変化させる。ちょっと中の部屋を覗いたら、そろそろ今日は帰るか。そんで後でちきゅうやに寄って、遊べば時間も丁度いいだろう。何時間も集中するのは大変だし、ちきゅうやにはコタツ様が置いてあるからぬくぬくさせてもらおう。
コタツの誘惑に緩む口元を抑えながら、そんな風に俺は計画を立てていった。
「それじゃあ、行くか……転移!」
そうして俺とコーラルは、隠されていた扉の先へと転移した。
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