暁 〜小説投稿サイト〜
弱者の足掻き
一話 「異世界の始まり」
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いて見せてくれた。無論、それが外に漏れるといけないからと全力を費やし、家族以外が触れられないように封印と罠を仕掛けて母と争っていた
アカデミーの話が上がったこともあったが、卒業試験を知っていたため(その時ははまだ変更になったことを知らなかった)乗り気ではなく、後回しになり基礎訓練をさせてもらった
任務で家を空けることも多々あったが、いない日は教えられたことを反復した
両親からしてみれば手のかからない子供という印象だったらしい

そんな日々が続き、チャクラが拙いながらも使え始める様になり、一つ二つ術が使えるようになった頃、両親二人に合同の任務が入り????

????そのまま二人は帰ってこなかった




どんな任務だったのかは知らない
只、知り合いの忍が来て死んだということを伝えられた
戦場でのことのため、遺体はなく、形だけの埋葬が急遽行われた
埋められるのは名を書いただけの小さな箱だった
慕っていたというのに、好きだったはずなのに理解が追い付かず涙が出ないまま式は進み????
???話は冒頭へと繋がる




明日、遺品の処分に行くからそれまでにどうしたいのか決めるようにと言われ、自分一人を残し他はこの場を去っていった
目の前の墓に近づく
光沢を放つ石に刻まれた両親の名前を指でなぞりながら、漸く事実を理解し流れてきた涙を感じながら考える
この後、どうすればいいのかを
何かあったら親戚を頼れと言われていた。あったことは無いが、話によると忍ではないらしい
そしてもう一つは、今日先程までいた人達についていき、アカデミーに入ること
答えならもう既に出ている
アカデミーに行く気はない。自分はもう、死にたくはない
二度目はあった。だが、三度目がある保証はない
それに、かつて味わったあの虚ろは二度と御免だ。両親の死を理解し、死への恐怖が実感を持って増した。それに??????

????お前には、只、生きてほしい

かつて言われた、両親の言葉を思い出す
こんな自分が出来る、ただ一つの親孝行なのかもしれない
それが彼らの息子への願いなのだとしたら

(ああ、生きてやるさ。例え何をしようとも、誰を犠牲にしても生きてみせる―――ッ!!)

誰もいない墓地の中、両親の墓の前で天白イツキは、そう、誓った
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