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IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第一章『セシリア・オルコット』
第七話『蒼空舞う風獅子の翼・中編』
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は今いる地点から落下するはず。ならばISが第二形態移行(セカンド・シフト)を起こしたのでは――、だがそれならさっきまで自分に苦戦して飛び回る必要性も、ましてそのような状況に甘んじておく理由も見当たらない。
目の前に、自分の理解の範疇を超えた“何か”がいる。その疑問は、徐々に彼女の中で背筋をなぞる別のものに変容しつつあった。

――――

恐らく、オルコットは目の前の状況が理解出来ていないだろう
それは一夏たちや観客席にいるクラスメイト……ひいては、教師二人もだろうな。
なにせ、エオリアルが、光を纏った瞬間……。

――エアリオルそのものが、【変化】したのだから。

《どう、マスター? 何か問題はない?》
「何もねぇよ。拓海や蒼羽技研のみんなに感謝だな……本当に」
シルフィの問いに、俺は微笑んで答える。漸く、エアリオルは本当の意味で【完成】した。
俺達の切り札である『ASBLシステム』が使えるようになった今この時……風の獅子は、手に入れたのだ。【可能性】と言う名の翼を。
「な、何ですの……そのISは!?」
不意に、オルコットが俺に対して乱暴に疑問を投げかけてきた。
見れば眉間にしわを寄せ、俺に睨みつけるような鋭い眼差しを向ける。
だが、そこからにじみ出ているのは明らかな“警戒心”だった。当たり前か、エアリオルの『ASBLシステム』はいわゆる第二形態への移行や、量子変換(インストール)による換装のどちらにも当てはまらない。……いや、正確にはどっちもにも当てはまる。
俺も詳しい理論については、実際にはよく分かっていない。
だが拓海によれば、この『ABSLシステム』こそがエアリオルの真骨頂であり、通常ならば時間のかかる量子変換(インストール)での換装をISの第二形態移行(セカンド・シフト)の技術を解析して応用したことでタイムラグを数秒単位にまで縮めることに成功したのだという。そして嬉しい副産物として、装甲とオプションの瞬間的な転換することに成功したらしく……ってまぁ……、えぇいっ、つまりだ、エアリオルは状況に応じて『的確な姿に変形できる』機能がある、今までのISの枠にはまらない新型のISってわけだ!!
…説明はこれでいいはずだ、うん。
「説明すると長いから一言でいうと、これがエアリオル“本来の使い方”ってヤツだ」
「本来の……ですって…?!」
エアリオルの変化に困惑するオルコットに、俺は大ざっぱな説明で応える。
「エアリオルはアンタの知っているISとは仕様が違っているんだよ、色々とな。
 んで、コイツは超速の飛行形態『ソニック』、汎用性と高機動戦闘を重視した万能タイプだ」
そう聞くと、改めてオルコットが俺の纏っているエアリオル・ソニックを見まわす。その目つきなんというか、一つでもソニックの力を看破ろうとど
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