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IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第一章『セシリア・オルコット』
第七話『蒼空舞う風獅子の翼・中編』
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すぎない。珍しい見せ物も変化が無ければすぐに飽きるのと同で、対戦者たちの熾烈な駆け引きとは裏腹に観戦者たちはもう冷めていた。
「しゅうやんはまだ負けてないよ〜」
不意に、彼女たちの後ろからのんきな声が会話に割って入ってきた。
「本音、それ本気で言ってるの? 誰がどう見たって、真行寺くんの出来ることなんて無いじゃない」
修夜の部屋の同居人、布仏本音はその質問に笑顔で答える。
「それはみんなの意見で、しゅうやんの意見じゃないよ〜? それに、しゅうやんの目はまだ、諦めてないしね〜」
「……どうしてそこまで、真行寺君の事を信じてるの? クラスメイトで、ルームメイトって接点しかないでしょ?」
訝しげに問いただす少女たちを尻目に、本音はただ穏やかに微笑み返すだけである。
「あ、まさか、一週間の間に何かあったんじゃ……!?」
「にゃふふ〜、それは秘密で〜す♪」
クラスメイトの疑問にそう答えた本音は、修夜の姿を嬉しそうに、それでいて楽しそうに見つめ……。
「頑張れ〜、しゅうや〜ん♪」
ゆったりとした、しかしながら確かな想いをを込めた声援を、修夜に送った。

――――

「さぁ、再開しようか……セシリア・オルコット!」
ストライクファングを正眼に構え、腹の底から大声で、オルコットにそう宣言する。
「……わかりました。そこまで言うのなら、閉幕(フィナーレ)と参りましょう!」
そう言って、彼女はライフルを構え、ビットを展開する。
(だが、どうする……あそこまで大見得を切っておきながら、残された手じゃ決定打が出せないのによ…!)
先程と同様に、レーザーの雨を掻い潜りながら必死に勝機を探す。
ハウリング=アヘッドはもう無い、手持ちのストライクファングまで失えば、今度こそ俺の敗北は確定する。
(何か……何か……!)
《マスター!!》
必死に思考を回転させる俺の耳に、シルフィの嬉しそうな声が届く。
「何だ、シルフィ!?」
《お待たせ、漸く【システム】のダウンロードが終わったよ! 調整もばっちり!》
「……っ!?」
シルフィのその言葉に、俺は少しの驚きと抑えようのない興奮を感じた。
「使える【構成】は!?」
《一つだけだけど、今マスターが一番使いたがってる【構成】だよ!》
その二の句に、俺の中に揺るぎない“確信”が生まれた。
『勝てる』、間違いなく――!!
「流石は拓海だ、よくわかってやがるぜ――!」
思わず俺はそう言葉をこぼしていた。
まずいな、多分いま思いっきりニヤついてるだろうな、俺の顔は。
ともかく念願の『アレ』が来たと分かり、俺は可能な限りオルコットとの距離を取る。
「……? どう言うつもりですの、距離を取った所で、今のあなたに射撃装備は……!」
「ああ、アンタに落とされて打つ手なしだ、……さっきまで
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