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IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第一章『セシリア・オルコット』
第六話『蒼空舞う風獅子の翼・前編』
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やれ、僕の方が修夜と付き合いが長いのに、二人よりも信じ切れてないなんてね…。
でも、確かにそうだな。まだ、勝負は決まってない……あいつが勝つ可能性は、一つだけ残っている)
拓海は、モニターを見据える。
(調整がギリギリになった事で、まだダウンロードが終わってないが、【アレ】さえ起動すれば……!)
しかし、そんな三人の信頼を裏切るかのように……。

――修夜の手からアサルトライフル(ハウリング=アヘッド)が離れ、爆散する映像が流れた。

――――

「はぁ……はぁ……! シルフィ……シールドエネルギーの残量は…?」
乱れる呼吸を必死に整え、俺はシルフィに問いかける。
《シールドエネルギー残量、324……。メインシェルの防御より回避に専念してたのが功を制したって感じだね……》
「そうか……」
気にくわないことだが、俺とシルフィはオルコットの弾幕の円舞曲に翻弄されっぱなしだった。射撃でシールドエネルギーを削ろうにも距離が悪く、だからと言って距離を詰めようにもブルー・ティア―ズのビット攻撃が俺の周りを取り囲むように攻撃して移動を制限してくる。無理に突っ込めばいいかといえば、あのライフルの餌食になる。結果、俺はひたすらオルコットの攻撃を避けながらシールドエネルギーをチクチク削られ、彼女に痛打を与えられずにいる。
威力のある射撃やビット以上に速く動ければ勝機はあるのだろうが、先ほどの攻撃でもうしわけ程度の銃器を失った俺の手元にあるのは、ストライクファングのみ。はっきり言って最悪だ。
《彼女の欠点さえ付ければ、レーザービットを破壊して有利に進むかもしれないけど……》
「接近した段階で、腰にあるミサイルビットの餌食……だろ?」
今までの攻防で、オルコットの攻撃にいくつかのパターンと欠点があるのを見抜いてはいた。
彼女のビットでの攻撃は、必ず俺の反応が一番遠い場所を狙ってくる。ISの全方位視界接続は確かに完璧だが、使うのは人間……死角となるところでは、どうしても僅かなズレが生じる。
だが、逆を言えば、そこを突いてビットを破壊することが出来る。わざと隙を見せ、待ち伏せすれば良いだけの話なのだから。
また、ブルー・ティアーズのビットは、オルコットの命令がなければ動かず、制御に意識を集中するためか、それ以外の攻撃をオルコットはする事が出来ない。
その証拠に、ビットの攻撃を回避する俺の隙を突くように、オルコットはライフルで攻撃してくる。攻防の途中で気づいたが、終始このパターンだったので、予測することが出来たのだ。
これらを見抜いていながら実行に移さないのには、幾つかの理由がある。
一つ目は、先ほども言ったようにミサイルビットの警戒だ。レーザービットを破壊した者が油断して接近した瞬間にドカン……と言った感じなのだろうが、んなもん至近距
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