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IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第一章『セシリア・オルコット』
第六話『蒼空舞う風獅子の翼・前編』
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スを与えるから許しを乞え?
 代表候補生だからって、何様のつもりだ?」
確かに、俺や一夏はISの操縦経験はオルコットより下だろう。だが、それと本人の実力はイコールではない。
現に一夏は、この一週間の間で少しずつではあるが上達していた。つまり、本人の努力次第では、オルコットとの実力差なんてものは、どうにでもなるのだ。
この場で負けたとしても、何時かはその強さに届く。大事なのは、自身の強さを自覚し、常にその先を目指す意思を持つことだ。
それをせず、見下すだけのオルコットに……俺は負けるわけには行かないのだ。
夜都衣白夜の弟子として、一介の武芸者として、そして……この蒼空(そら)を舞う存在(もの)として!
「かかって来いよ、イギリスの代表候補生様。そして教えてやるよ、今のてめぇがドンだけ自信過剰の三下かって事をな!!」
「……っ!? 残念ですわ。それなら――」
《……マスター!!》
「お別れですわね!」
シルフィに言われ、咄嗟に回避行動をとるものの、左肩装甲の一部に閃光が被弾し、吹き飛ぶ。
直後に起こった衝撃波(ソニック・ブーム)に左肩が捻じ切られる様に引っ張られ、神経情報としての痛みが俺を襲う。
「ぐぁ……!」
《マスター!?》
「大、丈夫だ!」
どうにかして体制を立て直すも、オルコットは射撃を繰り返し、俺に攻撃態勢をとらせようとしない。
《気をつけて、マスター。ふざけた性格してるけど、実力は確かみたいだよ!》
「ちっ、みんなの前で大見得切るだけの事はあるってか!」
回避しながらも、俺はシールドエネルギーの残量を確認する。
ISバトルは相手のシールドエネルギーを0にすれば、基本勝ちとなる。だが、先程のようにバリアーを貫通されると実体がダメージを受ける。そして受けた破損個所は大なり小なり後の戦闘行為に影響を与えてしまう。
そして操縦者が死なないように、ISには『絶対防御』と言う能力が必ず備わっている。あらゆる攻撃を受け止める条件として、シールドエネルギーを極端に消耗するのだ。だが、俺が受けた肩の攻撃には『絶対防御』が展開されていなかった。受けた部分が肩の装甲だったために、『吹き飛ばされても平気』と言う判断を下して作動しなかったんだろう。
(……万一の時は、本当に操縦者の命を守るのか限りなく不安になるシステムだよな、こいつは!)
因みに、AIであるシルフィはあくまで補佐が担当……絶対防御の発動判断など、人間に例えるなら無意識や本能にあたる部分を制御することは彼女にも出来ないのだ。
「さあ、踊りなさい。わたくし、セシリア・オルコットとブルー・ティアーズの奏でる円舞曲(ワルツ)で!」
そう言いながらも、セシリアは射撃を止めることはしない。
《っ!? ビットタイプ武装、《ブルー・ティアーズ》の展開を確認!
 気
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