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IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第一章『セシリア・オルコット』
第四話『訓練開始』
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ゃないのか?」
「だが、一夏もお前も今はISを持っていないはずだ」
俺の言葉に、箒は反論する。
確かに俺と一夏は専用機を与えられるが、現時点では所持していないのも事実。故に、そう反論したのだろうが……。
「そこは訓練機の使用許可を貰えばいいだけの話だ。
 ここはIS学園、訓練するための量産型ISの打鉄(うちがね)やラファール・リヴァイヴが配備されていてもなんら不思議じゃないだろ?
 俺や一夏だったら、恐らくデータ収集の目的で申請もすんなり通るだろうしな」
俺もまた、正論で反論する。幾らISを所持していないとはいっても、訓練の方法なら幾らでもある。
ましてや、訓練が出来なくても知識としてある程度覚えておくことも可能だ。そうすれば、不測の事態になっても、ある程度の応用が出来る。
「それに、一夏だって自分が弱くなってる自覚はある。そうだろ?」
「ああ……こんなんじゃ、何かに勝つなんて無理だ……」
一夏はそう言って、拳を握り締めている。
自分が想像している以上に弱くなっている事に情けなくなったのだろうな……。
「箒、お前の言い分はわかるつもりだ。けど、俺は……来週の試合に勝ちたい。
 だから、恥を忍んで頼む! 剣道だけじゃなく、ISの事も教えてくれ!」
「一夏……」
一夏の土下座に、箒は戸惑いを隠せないでいる。
「男が軽々しく……とか言うなよ?
 本当に強くなりたい奴は、恥を捨ててでも何かを成そうとする……それは男女の差なんて関係ないんだからな」
そう言って、俺はギャラリーの女子を一部を睨む。一夏が弱い事に落胆しているようだが、そんなのは向こうの勝手な考えだ。
俺の視線に気づいたのだろう。落胆していた女子たちがこそこそと道場から離れていく。
これでよく『男が女より強いのは大昔のこと』等と言えたものだな……まったく。
「とりあえず、基礎知識の方は山田先生に頼んで、時間があるときに補講してもらえばいい。
 それ以外の時間は、ISの基礎訓練や剣道の時間に割り当てて行く……それで良いだろ、箒?」
「……ああ、そうだな」
俺の言葉に、箒は少し考えた後にそう答える。
「なら、それで決定だ。とりあえず、今日は基礎訓練をして体力を少しでも向上させる。
 んで、明日以降の計画は俺のほうで山田先生と相談して決めておくよ」
「わかった」
「頼んだ、修夜」
そう言って、俺たちは基礎訓練を開始した。

――――

「……修夜」
「ん?」
訓練終了後、剣道場の外で箒を待っている俺に一夏が声をかける。
「さっきは、ありがとうな。助け舟出してもらって……」
「気にすんな。昔からそうだったろ?」
「……そうだな」
俺の言葉に、一夏は笑いながら答える。俺と一夏は、昔からこういう関係だ。
箒の事で何かあれば、何時も俺や一
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