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IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第一章『セシリア・オルコット』
第二話『英国淑女の宣戦布告』
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…」
「俺に何かを期待されても困るんだが」
「同じく。というか、勝手に期待して勝手に呆れる方がどうかと思うぞ、俺は」
「ふん。まあでも? 私は優秀ですから、ISのことでわからないことがあれば……泣いて頼まれたら教えて差し上げてもよくってよ。
 何せ私、入試で唯一教官を倒したエリート中のエリートですから」
「あれ? 俺も教官を倒したぞ」
「ああ、俺もだ」
「……は?」
俺達の言葉に、オルコットの目が点になる。
俺の方は単純に、相手の動きを見切った上で、カウンターを叩き込んで勝利。
一夏の場合は、相手が突っ込んできたのを避けたら向こうのISが壁に突っ込んで勝利した感じだ。
「わ、わたくしだけと聞きましたが?」
「女子ではってオチじゃないのか?」
「まぁ、そうだろうな」
一夏の言葉に俺は頷きながら同意する。
実際問題として、俺と一夏はこの学園内でも例外なんだ。だったら、教官を倒すか否か自体は女子の方では関係ないだろう。
そんな事を考えていると、三時限目のチャイムが鳴った。
とりあえず、この無意味な問答は終わりそうだな。 正直、精神的に疲れる……。
「っ……! また後で来ますわ! 逃げないことね! よくって!?」
オルコットは踵を返し、自分の席に戻った。
「逃げるって、何処にだよ?」
「さぁな。気にしない方がいいんじゃないか?」
そんな事を言いつつ、俺達は授業の準備に取り掛かった。

――――

「授業を始める前に、来月に行われるクラス対抗戦に出る代表者を決めないといけない」
教壇に立っている千冬さんが、そんな事を言った。
「クラス代表者とはそのままの意味だ。対抗戦だけではなく、生徒会の開く会議や委員会への出席……まあ、クラス長だな。
 ちなみにクラス対抗戦は、入学時点での各クラスの実力推移を測るものだ。
 今の時点で大した差は無いが、競争は向上心を生む。一度決まると一年間変更は無いからそのつもりで」
要は、代表となった者の実力次第では、周りがそれに追いつこうと努力し、個々の実力を上げていくって訳か。面倒なシステムだなぁ……。
つぅか、それを丁寧に教える千冬さんも千冬さんだな。 相変わらず一夏には容赦はなくても甘い……はっ!?

――ぱしっ!!

殺気を感じた俺は振り落とされる出席簿を白刃取りして防御すると、そこには千冬さんがいた。
「いきなり何をしますか、織斑先生!?」
「いやなに、貴様が余計な事を考えていたように感じたのでな……」
相変わらず師匠並に鋭い読心力だな、千冬さん!?
持っている出席簿は俺の白刃取りから抜けるために力を入れているが、そう簡単に抜けさせない。
「す…すげぇな……。相変わらず……」
一夏は俺が千冬さんの攻撃を防いだ事に驚いていた。クラスの女子達や山田先生も一
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