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IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第一章『セシリア・オルコット』
第一話『クラスの9割8分が女子生徒』
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て、ついでだから自己紹介するな。知ってる人もいると思うけど、俺の名は真行寺修夜。
 世界で二番目にISを動かした男って言われてるが、んな肩書きなんて関係ない、ただの男子生徒だ。
 それと、今の会話で何人か気付いてると思うけど、そこの一夏と織斑先生は姉弟で、俺はその古い知り合いだ。
 こんな奴だけどまぁ、よろしくな」

――――

「はぁ〜……」
SHRが終わり、一時限目が終わった後の休み時間。 俺は椅子にもたれかかっている。
理由は単純、SHRでの出来事を振り返ったからだ。
(……幾ら場を収めるためとはいえ、いきなり目立つ様な事したもんだよなぁ…)
だが、ああでもしないと騒ぎだけでSHRが終わるのは目に見えてたし、一夏の奴もきつそうだったからな。
仕方ないと言えば仕方ないんだが……。
「修夜」
「お〜、一夏。
 さっきは悪かったな、自己紹介時に助け舟だせなくて」
「いや、別に気にしてないけどさ……。
 それより、一緒のクラスでよかったよ。俺一人だったら、とてもじゃないけど、耐えられない……」
「……まぁ、うん。気持ちはわかる」
俺も一人だけだったら、多分地平線の果てまで逃げてたかもしれないし……。
「それより、あいつに挨拶してないんだろ? 一緒に行こうぜ」
「ああ、そうだな」
俺の言葉に一夏も頷いて、目的の人物の元に向かう。
そこにいたのは……。
「久しぶり、箒」
「一夏、それに修夜か」
篠ノ乃箒(しののの ほうき)、一夏が昔通っていた剣道道場の娘で、俺と一夏の幼馴染み。
昔も今も変わらぬその雰囲気に少しだけ笑みが零れてしまう。
「……なんだ?」
「いや、昔とぜんっぜん変わらないなと思ってな。
 なぁ、一夏?」
「ああ、六年ぶりだけど、一目で箒だって分かったしな」
「そ、そうか……」
なんか少し照れてるな。まぁ、一夏がいるからなんだろうけど。
「そ、それはそうと、白夜さんはどうしてるんだ?」
「師匠は相変わらずの気侭旅だよ。
 時々連絡が入るから、生きてるとは思うけどさ」
「……相変わらず気紛れなんだな、あの人は…」
俺と箒の会話に、一夏が半ば呆れ気味に呟く。
「仕方ないさ、それが師匠なんだから」
俺の育ての親にして武術の師匠、夜都衣白夜(やとい びゃくや)
こと武術においては千冬さんですら敵わないほどの達人であり、ISすら凌ぐ世界最強の実力を持つとさえ言われてる。
言われているというのは、試していないからだが、あの千冬さんが「ISに乗っていようとも戦いたくない」とさえ言うほどなのだから、おして知るべしと言う感じだ。
ほんと、いったい何処にアレだけの力があるのか、弟子の俺が知りたいわ……。
っと、そう言えば……。
「ああ、そういえばさ」
「……? 何だ?」

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