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IS 〈インフィニット・ストラトス〉〜可能性の翼〜
第一章『セシリア・オルコット』
第一話『クラスの9割8分が女子生徒』
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一年間でお前たちを使い物にするのが私の仕事だ。
 だから私の言う事はよく聞き、よく理解しろ。私の仕事は若干15歳を16歳までに鍛え、使えるようにする事だ。
 別に逆らっても良いが、私の言う事だけは聞け、いいな」
……やっぱ関羽雲長の生まれ変わりなんじゃないのか、この人?
だがしかし、そんな俺の考えとは別に、クラスの雰囲気が変わっていくのを感じる。
……とりあえず、耳栓して、頭抑えて蹲ってる織斑の耳塞いどくか。

『キャ――――!!』

(っぉぅ――!?)
想像以上の大歓声に、思わず驚いてしまう。
掛け値なしにソニックブームでも発生するんじゃないかってくらいの大音量。
耳栓してこれとは……兵器転用できるんじゃないか、もはや……。
「千冬様! 本物の千冬様よ!!」
「ずっとファンでした!!」
「私、お姉さまに憧れてこの学園に入学したんです! 北九州から!!」
いや、何処だっていいだろ、そんなの。
「千冬様にご指導していただけるなんて、幸せです!」
「私、お姉さまの為なら死ねます!!」
お前ら、マジで落ち着け……これ以上騒がれると俺と織斑の鼓膜が死ぬから、冗談抜きで。
「……よくもまあ、毎年こんな馬鹿者共が集まるものだ。私のクラスにだけ集中させてるのか?」
それは無いと思うけどなぁ……常識的に考えて。
そして、彼女の態度に再び沸く黄色い歓声。
うん、君達ほんと落ち着いて。俺より先に織斑の鼓膜が死に掛けてるから。
……とか思ってても仕方ない。 初日からあまりこういう事したくないんだけど……。

――パンパンパンッ!

騒がしいクラスに向けて、三回手を大きく叩く。
同時に、何事かと視線を向けるクラスメイトと先生達。
「はいはい、騒ぐのは結構だけど今はSHRの最中だって忘れてないか?
 嬉しくてはしゃぎたい気持ちは分かるけど、もう少し学生としての本分を考えようぜ」
苦笑いを浮かべて周囲を見ながら、言葉を続ける。
「これから先、織斑先生と接する機会なんて幾らでもあるんだし、今ここでその元気を使い果たしたら後が持たないぞ?
 それと山田先生も、教員だったらしっかりしてください。事態の収拾を勤めるのも、教師の資質ですよ?」
勿論、呆然としている山田先生への注意も忘れない。
「あ、えっ……す、すみません……」
彼女もまた、我を取り戻したものの、少し落ち込み気味になってしまう。
「いえ、こちらも少し言い過ぎました。
 とりあえず、俺からはそんなところです。 出過ぎた真似をしてすみませんでした、織斑先生」
「いや、気にするな。
 それにしても、相変わらず生真面目だな……『修夜』」
「あなた程じゃないですよ、『ふゆ姉』……じゃなくて、織斑先生」
そう言って、俺は再びクラスの皆に視線を向ける。
「さ
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