フラヒヤ山脈へ
明星の英雄
フラヒヤ山脈道中@
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吸血対象に毒を盛り倒す。
ある意味恐ろしいモンスターだ。」
「こいつが幼生っていうことは…、親が居るって事だよね?」
「ああ、居る。直にわかるさ。」
アクシデントの後、どこからともなく男の声が聞こえてきた。
「ヌハハハ!さすがガイルだ。我輩が仕掛けた数々のトラップを物ともせず訓練生まで連れてくるとはな!
もうお前に教えることは何もない!」
「こんなちゃちなトラップに引っかかったらハンター失格だ!つーかいつ訓練生連れてきたんだよこのタコ!」
「んん?我輩はタコではないしイカでもないぞ?ましてヤマツカミなどでもないぞ?」
「あーめんどくせえ。セージ、ペイントボールくれ。」
「いいけど…、何に当てるんだい?」
「まあ見てろ。」
ガイルはセージからペイントボールを受け取ると辺りを見回し、玄関の手前にある屋根の左側に向かって投げた。
「いでっ!」
直後、先ほどまでしゃべっていた男の声が聞こえ、その後屋根の絵が描かれた布と一緒に男が落ちてきた。
「くおらあ!教官にペイントボールを投げるとは何事だあ!」
「ったくつまらねえトラップしかけんじゃねえよこのアオアシラが。」
「なっ、言葉にも限度があるぞガイルよ!」
「限度?んなもんとっくの昔に孤島の海に沈めてきたわ。なあ、俺達に生活寮使わせてくれよ。
俺が使ってた部屋ともう一部屋でいいだろ?」
「ああ。好きに使ってくれ。」
教官は半分浮かれた表情で口元を緩めながら玄関の中に入っていった。
「こっちだ、ついてきてくれ。」
ガイルは疲れた表情で茂みの奥へと進んでいった。
「気をつけろよ、どっからまたあのギィギが出てくるか分からん。
噛み付かれた時は辺りを転げまわって振り落とすんだ。
回転回避が一番いい方法だ。」
「オッケー。分かった。」
言い忘れていたがセージとガイル以外のハンターは二人の日常茶飯事について行けず、疲労困憊して言葉も出ない状態なのである。
「ついた、ここが生活寮だ。」
その外見は、読者の世界で言うアパートを想像してもらうと分かりやすいだろう。
三階建てで外見から老朽化は進んでおらず、見た目もよい集合住宅といったところである。
「おおー、中も結構泊まり心地よさそうだねー。」
部屋は四つほどあり、それぞれがこの地方に広く群生しているユクモの木という木から作られている木戸で遮られているという感じである。
なお、台所や風呂などの生活に欠かせないエリアは無く、教官曰く風呂と飯は外で揃うからいらん、とのことだそうだ。
「よし。じゃあ部屋割りを決めていきたいと行きたいところだが、ちょうど半分で分かれるから。
俺とセージは別々で行こうか。
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