暁 〜小説投稿サイト〜
俺がDIO?
喪失編
三話
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ているか、分からなかった。

だが、俺は少女だと高い確率で予測していた。

「雰囲気だ」

「雰囲気?」

「修羅場を潜ったであろう者が放つあの独特のオーラ」

俺の答えに少女は笑みを消した。
そして、次の瞬間体が何かに押さえつけられた。
反射的に体を見ると数本腕が俺の体から生えていて、拘束するように掴まれていた。

「どう?動けないでしょ?」

女は両手を手のひらを上にしクロスさせ、冷たい声音で言った。
男の方は何が起こっているのか分からず、唖然と突っ立っている。

「あなたの能力は知らないけど、動けなかったら何にもできないでしょ?」

能力?
そう言えば、海賊達が俺を見て言っていたな。
悪魔の実の能力者と。

「そうか、悪魔の実の」

「そう、私の能力はハナハナの実、腕を花のように扱う事ができる」

俺は再び体を見た、正確には生えていた腕にだが。
確かに、花のようだ。

そうして、女と対峙していたが、突然横から男が怯えるように叫んだ。

「まさか、おま、お前はあ、悪魔の子!に、ニコ・ロビン!?」

「.....うっとおしいわね」

少女、ニコ・ロビンは眉を吊り上げ、呟いた。

「ドスマーノ」

ロビンの声と同時に男の顔の辺りに二本腕が生え、顔を掴んだ。
男の顔が驚愕と恐怖が浮かぶ。
そして。

「クラッチ」

ゴキッ!

鈍い音と共に男は声なく、地面に倒れ付した。
首は本来なら曲がる筈のない方向に捻れている。
これが悪魔の実、か。

「便利な能力だ」

「そんな呑気な事言っていいのかしら?私の意思次第で貴方もあの男と同じ運命を辿るかもしれないのに?」

「なるほど」

この状況。
少女の方が圧倒的な有利。

に見える。

あくまでそういう見方もできるだけ。
だから、断言した。

「だが、そうはならない」

「.....何故かしら?何か根拠でも?」

「ああ」

根拠は情報の違い。
ニコ・ロビンが知っていて、俺だけが知る事。

目の前の敵は俺の能力を侮っている。
なら、見せてやろう。

もう一人の俺を。

「刮目するといい......ザ・ワールド」

ブゥンとニコ・ロビンの背後に黒い影が現れる。

「!?何っ、くぅ!」

慌てて腕で防御するロビンを拳で一閃し凪ぎ払い、吹き飛ばす。

気づいた時、防御という選択をとった時点で既に遅い。

鈍い音が響き、ロビンは勢いよく砂浜を転がる。
意識が途切れたせいか、俺を拘束していた手が消えた。
俺は砂浜に倒れているロビンに近づき、見下ろしつつ腰の無限ナイフを抜いた。

「フ、フフッ.....それが、貴方の能力」

ニコ・ロビン
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ