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DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-41帰還と再会
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斯様(かよう)に重い運命を背負わされるとは、痛ましい限りじゃが。このライアンは、若い女性の身でありながら、我が王宮戦士団においても指折りの実力者じゃ。きっと、其方らの旅の助けとなろう。ライアンの他にも、力強い旅の仲間がおられるとか。予言にあるからには、ユウ殿の力無くば、世界は救えぬのであろうが。決して一人で全てを背負おうとはせず、仲間を頼るのじゃぞ。旅に同行し、直接に助けることは出来ずとも、わしも出来得る限り力となるでな」

 少女が、答える。

「はい。お言葉を、ありがとうございます。ライアン、さん、も、他のみんなも。みんな強いし、よく助けてくれます。今までの敵も、私ひとりでは、きっと倒せませんでした。これからも、みんなの力を借りて。きっと、目的を果たせるように、頑張ります」

 国王が少女に微笑んで頷きかけ、再びライアンに向き直る。

「ライアンよ。改めて言うが、心してユウ殿をお守りし、職務に励むように」
「は。身命を賭してお守りし、世界を救い、国を守る王宮戦士の使命を果たす所存です」
「うむ。ところで、話は変わるが。其方らの旅に何か役立てぬかと思い、調べさせたのじゃが。この城にはかつて、天空の盾という強力な品があったそうじゃ」

 国王の言葉に、トルネコが思わずといった様子で声を上げる。

「まあ!天空の盾が!……あら、ごめんあそばせ。あたしったら、とんだ失礼を。」
「良い。続けて、構わぬかな?」
「もちろん、お願いしますわ。」
「うむ。過去にはあったのだが、わしの爺様の代に、ガーデンブルグの女王に贈ってしまったらしい」

 今度はブライが声を上げる。

「なんと!そのような希少な品を他国の王に、おいそれと!……む、これは、わしとしたことが。失礼した」
「いや、良い。全く以て、情けないことじゃ。特にこれと言った理由も無く、只の助平心かららしいというのが、またのう。今もこの城にあるのであれば、一も二も無く与えるところであるが。済まぬな」
「いえ。在処(ありか)がわかっただけ、助かります。しかし、ガーデンブルグと言えば」
「うむ。岩山に囲まれ、唯一の連絡通路であった洞窟が、火山の爆発で塞がっておるな。マグマの杖でもあれば、岩山を溶かすことも出来ようが」

 マーニャが口を挟む。

「おお。マグマの杖なら、あるじゃねえか。……っと、まずかったか?」

 ミネアに睨まれ、周りを見回すマーニャに、国王が鷹揚に答える。

「構わぬよ。既に持っておるとは、流石じゃの。天晴れじゃ!では、ライアンよ。路銀を用立てたゆえ、旅立つ前に受け取ってゆくように。ライアンは経験して知っておろうが、ガーデンブルグまでの道のりは、険しい山道であるゆえ。十分に備え、気を付けて向かうのじゃぞ!」


 国王の御前を辞し
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