暁 〜小説投稿サイト〜
流星のロックマン STARDUST BEGINS
星屑の覚醒
11 帰還の代償
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時間というものは止まらない。
どう足掻いたところで止められる者などいないし、時間を止めるには自分が止まるしか無い。
しかし1人の都合など世界は考えてくれるわけがないのだった。
当然の如く、朝がやってくる。
10月27日、今日も太陽は東の空から昇った。
コダマタウンの住宅街、その一室から着替えを済ませた少年が階段を降り、いつもの様にリビングへと姿を現した。

「おはよう。母さん」
「あら?今日は早いのね、スバル」

キッチンで目玉焼きを焼く美人の女性が少し驚く。
「スバル」と呼ばれたこの少年、『星河スバル』はいつもは休日なら昼近くまで寝ているのが常だった。
オレンジ色のポロシャツにGパン、少し跳ねた髪型に整った顔立ち。
そして特徴とも言える『ビジライザー』という眼鏡をつけていた。

「いやぁ...昨日の夜、いきなりウォーロックが騒ぎ出しちゃってさ。眠気が覚めちゃったから朝まで読書してたんだ」
『うるせー!!何度も起こしたのに起きねぇからだろ!?』

スバルのトランサーから大きな声が響いた。
BeatsAudioのスピーカーが搭載されたトランサーでも音が割れてしまうほどの大きな声。
声の原因はスバルのウィザードだった。

「声が大きいよ。って言うより何があったのさ?何で起こそうとしたの?」
『何度も言ったろ!?何だか分かんねぇけど、俺らにそっくりの電波体の気配を感じたって!』
「しっ!母さんに聞こえちゃうだろ?」

スバルは読書していた本をテーブルの上に置きながら、トランサーを開いた。
本のタイトルは「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」。
読書の秋という昔からよく言う風習に従って最近購入した本だ。
電子書籍の普及したこの時代では中古の本屋でも見つけにくかったという事は後になってから知ったため、最後まで読み切る決意を固めたのだった。
そんなスバルにトランサーの画面から青い狼と犬の雑種のようなウィザードが文句を言い足りないような視線を向けていた。
『ウォーロック』。
かつてFM星人から『アンドロメダの鍵』を奪い、地球にやってきたAM星人。
数カ月前のFM星人地球侵略事件の際に追手に追い詰められていたところで、偶然にもスバルと出会い、電波変換することで『シューティングスター・ロックマン』となってFM星人と戦い、地球を救った。
今ではAM星に帰還することもなく地球のスバルの元に居候しているのだった。
そしてスバルも自らがロックマンであることを隠していた。
そのためそれに繋がる事をウォーロックが口走った段階で一気にトランサーのボリュームを0に設定した。

『っ!!!っ!!!?』
「...はぁ。全く」

スバルはため息をつきながら、トランサーのニュースアプリを開いた。
『NewsReade
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