GGO編ーファントム・バレット編ー
57.それぞれの決意
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ルの銃弾がきれたということ。
再び槍を元の位置に持ち替え、肩に担ぎ上げ、構える。
槍投撃技《レイヴァテイン》
.......を放とうとしたが身体中に悪寒が走る。
死銃が黒い拳銃を構えている。それも俺の方ではなくキリトとシノンの方向。
いや違う。俺の真下にある三輪バギーを向いている。
「......しまった!」
その時には、三輪バギーを弾丸が貫く。真下から巻き起こされた爆風に巻き込まれ吹き飛ばされる。
「う........く、っそ」
洞窟の壁まで吹き飛ばされ、爆発と壁に激突した衝撃でHPをレッドゾーンまで削られる。
視界が眩み、体は痛み動きそうにもない。
「ま、まだ......まだだ」
(ここで気を失ったら誰も守れない)
動かない体を無理矢理にでも動かし、腰のファイブ・セブンを右手で握りしめ爆煙の中、浮かぶシルエットめがけてトリガーを引く。
眩む視界の中、爆煙を吹き飛ばし小さな弾丸がシルエットを貫くのが見えた。
「や....った.....のか?」
すると俺の目の前に人影が現れ、何かを言っているがはっきり聞き取れない。
でも、最後の言葉だけは聞こえた。
「......あとは、任せろ」
その言葉を聞いて俺の意識は、途絶えた。
『お前は、何もできず、ただ俺の銃弾が、死へと誘う光景を、指を咥えて、見ているんだな.......』
(俺は、何もできないのか......)
あいつの言葉が脳裏を回り続ける。
(俺は、あいつを知っている)
だが、誰かが思い出すことができない。殺人ギルド《ラフィン・コフィン》の誰かかが思い出させない。
というよりは、俺が無意識的に思い出すことを拒絶しているようだ。
でも、ここで俺が動かなければ先に進むことも、過去の亡霊とケリをつけることも、目の前の親友と少女を守ることもできない。
(だから......目覚めろよ!!)
その瞬間、俺の意識は脳内世界から仮想世界へと再び接続を始める。
「ん.........」
ぼやける視界と自分の体かと疑いたくなるくらい重い体の中、俺は目を覚ました。
すると、ぼやけた視界が徐々にその機能を取り戻していくと目の前で長い黒髪の少女が水色の髪の小柄な少女を抱きしめている。
一瞬、なんだと思ったが、頭も機能を取り戻し理解した。
「なにやってんだ、キリト。浮気か」
俺の言葉に二人がビクッと体を跳ね上がらせて急いで離れた。
「しゅ、シュウ!起きたならそう言えよ!」
「俺も今起きたんだよ。てか、体が重っ!」
手で頭を押さえると、これまで起きたことがまるで早送りの映像を見ているかのように思い出す。
「そうだ.....
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