A’s編
私たち、結婚します!
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「次は大吾くんと東ねー。はい、お金投入!」
「って、いつも自分で払うって言ってるのに」
「思い出づくりにお金をきにしちゃダメなんだよ?」
ちょっと男前なセリフだった。
「さって、難易度は・・・難しいにしとくか。東は・・・普通。うん、普通」
「悪かったな、普通で!普通こそ一番だろう!?」
言い訳じみてる東はカッコよくない。
「選曲どうする?大吾が決めていいぞ」
「・・・なら、ハレ晴○ユカイで」
「お前、なにげにオタクだよな」
突っ込むな。
ちなみにオレは三回ほど間違え、東はまあ、普通だった。
「東、つまんなーい」
「うっせーよ、美桜!」
「さて、そろそろ5時になる・・・かな?」
ゲームセンターにある時計をみて、紗羅が呟く。
「おー、もうそんな時間か。速いなぁ」
「あ、じゃあじゃあ!帰る前にアレ、撮ろ!」
南條が指差す先。それは・・・。
「プリクラ?」
『うーん・・・ぷりくらっていうのが気になるかな』
一瞬、そんな声が頭に響いた。
とても大切な人の声。
「・・・兄さん、どうしたの?」
「え、ああ、なんでも・・・ない」
オレはそんな感覚を気のせいだと思い、機械の中に入った。
「まずはこの穴の中に・・・四百円?よし、投入」
南條がお金を入れると効果音が鳴り、メニューが出てくる。
「さて、撮影方法は・・・ランダム。枠は六個か・・・なにがいい?」
『六個?うーん・・・じゃあ、これとこれと・・・』
また聞こえてきた、声。さっきと同じ、大切な人の声。
でもなぜだろう。大切ってことはわかるのに、それ以外はなにもわからない。
顔も、名前も、なにも。
気のせいだと思い込む。
「大吾くん、ほら、押してー?」
「・・・ああ」
南條に急かされ、適当に決める。
「じゃあポーズを決めよう!私ジョジ○立ちしよーっと」
「み、美桜ちゃん、女の子だからさ、ちょっと自重・・・」
「だが、断る!」
「あぅー・・・」
そしてオレたちは撮影室から移動し、撮った写真に落書きを始める。
とりあえず東の顔に自主規制のマークつけとこ。
「ちょ、大吾!?それじゃあ犯罪者みたいじゃんか!」
「ちっ、バレたか」
しかたがなく消し、ほかのスタンプを探す。
「あ・・・れ、これ・・・」
「どうしたの、大吾くん・・・って、「私たち、結婚します!」?いやいやいや、おかしくない、流石に!」
さすがの南條も驚いていた。
「いや待て!隣の紗羅をみろ!」
東に言われて紗羅の使っている画面を見る。
「「私たち、結婚します!」が貼られてる!?待て!変えろ!!」
オレたちは代わりなるスタンプを探す。
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