第五十二話 二つの戦場
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そして、ハイネがそう叫ぶと同時に戦闘が始まる。
◇
イザーク達ジュール隊はコロニーレーザーを破壊、制圧するために戦闘を続けていた。コロニーレーザーは確かに脅威ではあったものの、おそらく長期的な戦闘にならない限りは次の発射はないだろうと予想されていた。
コロニーレーザー自身の排熱、レクイエムのようにエネルギーを直接基地から受けない、この二点から連続的な砲撃は不可能。ならばこちらにも勝機はあるとそう判断していた。
「チィ、数が違いすぎるか!ディアッカ、後衛は貴様に任せる。俺は突撃するぞ!!」
『オイッ、イザーク!?―――わかったよ!攻撃部隊、艦隊の射撃に合わせろ!外してもいい、敵を近づかせるな!』
しかし、敵との戦力差は決定的だ。元々主力部隊であったゴンドワナが撃墜され、戦力が激減した今の部隊数では連合の防衛陣を突破しきれない。イザークは埒が明かないと判断して戦線を切り開くために自身が動く。
「落ちろォォ―――!」
クローで捕らえようと突撃してきたザムザザーをそのままスレイヤーウィップで反撃し、姿勢を崩した所でコックピットをビームソードで貫く。そこを後ろから突こうとしたウィンダムだったが、シールドでそれを防ぎ、両手の四連装ビームガンで蜂の巣にした。
『下がれ!そいつは俺が仕留めてやる!』
イザークのグフに対してそう豪語して接近してくるMAがいた。その機動力は直線的ではあるものの、この場にいるどの機体よりも確実に速い。
「何だこいつは!」
イザークも流石に相手の速度に驚いたのだろう。正面から突撃し、クローを放ってきた敵に対してシールドを犠牲にすることで何とか躱す。
『ほう、このビグロの高速移動による攻撃を躱すとはな!』
そう、そのMAの正体はジブリールが機動力においては最強だと豪語し、アズラエルがデストロイの二の舞にならぬか危惧していた緑色の大型MAであるビグロだった。
『イザーク!?』
「黙って見ておれ!敵を撃つ機会を逃すな!」
ディアッカが心配して声を掛けるが、イザークはそう返事をしてそのまま正面にビームソードを構える。それと同時にビグロの口から大型ビームが放たれた。それを正面からイザークのグフは喰らう。
『ハハハ、見たか!ビグロが量産の暁にはザフトなど―――何ッ!?』
「侮るな!この俺を倒したくばこの三倍は持ってこいと言うのだ!」
イザークのグフは大型ビームをビームソードによって防いだのだ。ビームソードはイザークの専用装備として改良を施され、デスティニーのアロンダイトと同様に対ビームコーティングが施されていた。本来ならばビームをそのように防ぐなど反応が間に合うはずもないのだが、イザークは仮にもエースであり、その程度のこと
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