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ゲルググSEED DESTINY
第五十二話 二つの戦場
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、闇雲に部隊を突撃させるのは危険ではないのかね?」

「この場で最も優先すべきなのは月のダイダロスにある砲撃に決まっているだろう!?あれは好きな場所を討てるという話ではないか!」

意見の不一致に評議会は騒ぎ立て続ける。デュランダルは内心冷ややかな目で彼らを見ていた。やはりコーディネーターなどと言っても本質はナチュラルと何一つ変わらない。多少優れている人間に過ぎない。

「皆さん、どちらにしても二つの兵器を無視することは出来ません。些か無謀だと思われますが、コロニーレーザーにはプラントの主力部隊を、レクイエムにはミネルバとラー・カイラムを送ります」

評議会の議員はその言葉に賛同する。元々ロゴスを討つと言った時もデュランダルの意見に賛同していた者が殆どである議員はデュランダルに対して反論すること自体少ないのだろう。

(だからこそ、デスティニープランによって世界は導かねばならない。それが不可能だとしても、次の道は存在している――――――)

総ては自身の掌の上であると、そう思える程度には世界は彼にとって都合よく動いていた。







「作戦に変更なし―――引き続き俺達は月基地の戦略兵器破壊へと向かうのね」

クラウは艦橋でプラントから届いた伝令を簡潔に纏めて、噛み砕いて理解していた。既にどのMSも出撃準備は完了しており、レクイエムを破壊するための準備は既に整っている。

『現在、例の中継点に偽装させていた砲撃兵器によってザフトは多大な被害を受けているわ。でも、同時に第一中継点ごと巻き込んだからこそ時間的に僅かな猶予が存在している。でも、移動中の新たな第一中継点を破壊するにはザフトの部隊の集結はおそらく間に合わないの』

『つまり、俺達はその新しい第一中継点が到達する前に砲本体を撃墜すると……しかし、あちらのコロニーを利用して造られた砲撃はどうするつもりなんです?』

タリアが作戦の概要を説明している中、アスランはもう一つのコロニーレーザーに対する対応はどうするのかと尋ねる。確かに、単純な脅威といった面ではレクイエムの方がプラントを直接狙える分、危険だがコロニーレーザーも無視をするには危険すぎる。

『そちらに関しては既にジュール隊を中心として行動を開始しているらしいわ。何にしても、インターバルを考慮してもこちらの方が確実に先に撃たれることになるでしょうしね』

でなければ、第一中継点に向けてコロニーレーザーを放った意味がない。おそらく新たな中継点が到着すると同時に確実に放たれることになるのだろう。

『イザークが……』

『同期だったけか―――信用できないのか?』

『いや、でも短気だからなあいつは。そのあたりで無茶をしていないかは心配だ』

茶化すように言ったハイネの言葉
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