第一章 [ 胎 動 ]
六話 指導者
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夜、黄泉総団長、執事さんは呆気にとられていた。
「あーいや、すまんすまん!つい可笑しくてな」
なんとか笑いを抑えた劉禅さんがそう言ってきた。面白い所が在ったっけ?僕の疑問を察してか理由を話してくれる。
「まさか輝夜が他人にあんなに感情的になるとは思いもしなくてな」
「ちょっ!お父様!」
「でも輝夜は出会った時からこんなでしたよ?」
「ちょっ!あんたも何言ってるのよ!」
「そうなのか?普段はもう少し淑やかなんだが?」
「だからお父様!」
「僕にはそっちの方が信じられないんですけど?」
「あんたね!」
「なるほど、輝夜はよほど君に懐いているようだね」
「そんな訳ないでしょ!」
「懐いてるっていうか間違いなく噛み付いていますよ?」
「誰がよ!」
「ハハハッ、もっと君の話を聞いてみたいな」
「え?わたし無視されてる?無視されてるの?」
「まぁ、輝夜の失敗談でよろしければいくらでも」
「…わたしを無視するなーーーー!!!!」
輝夜のとび蹴りが僕の腹部を強打した。
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なんだかんだあったがその後は食事会となった。何て言うか豪華としか言いようの無い料理がずらりと並べられる。味も申し分なく大満足。そしてそんな僕をみてドヤ顔する輝夜。だからお前は何もしてないから。
劉禅さんに普段の輝夜の事を聞いたり僕といる時の輝夜の様子を聞かれたり守備隊に関する真面目な話をしたり、そんな感じで時間は過ぎていった。
「すまんな七枷君、もっと持て成したかったのだがな」
仕事の都合で行かなければならなくなった劉禅さんが申し訳なさそうにそう言った。
「そんな気にしないでください。十分過ぎますよ」
僕なんかにはもったいない待遇だった。これで文句など出るわけが無い。
「ではそろそろ行かせてもらうよ。これからも輝夜の事をよろしく頼む」
そう言うと僕の手をとり握手してくる。
「僕なんかでよければ」
「ハハハ、それではまたな」
劉禅さんを乗せた車が遠ざかって行く。そしてその場には僕と黄泉総団長だけが残った。輝夜は用事でさっき部屋に帰っていった。
なんとなく気まずい雰囲気の中総団長が一言、
「あまり調子に乗るなよ…」
と恫喝してきた。警戒と言うか嫌われているんだろうか?と思った時、頭に浮かんだ疑問を聞いてみることにした。
「もしかして総団長…輝夜に惚れてる?」
「!?!?!?な、何を言っているんだ!!!」
めっちゃ動揺してるな。
「いやだって総団長の視線って僕が永琳と街を歩いている時に感じる物と同じなんですよ。いわゆる嫉
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